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!御注意下さい!
【八王子の方言(八王子弁)】と名を付けてはいるものの、八王子の一集落で生まれ育った人間の内の「ひとり」である祖母の口癖を集めただけですので、全てが『八王子全土で使われている方言』と言える根拠は全く御座いません。『方言でも何でもない祖母の造語』が混ざっている可能性も捨てきれませんので、その点ご了承の上お付き合い下さい。
また、言語に関する専門知識が皆無の人間によって纏められた為、勘違いや思い違いが有る可能性が大いに御座います。つまり、八王子中を調査した訳でも無く、素人が趣味の一環で制作した物ですので、【八王子の方言(八王子弁)】として学術的に御利用頂くのは絶対にお止め下さい。ただし、八王子の一地域の方言を話す一個人の資料として御参考頂く分には一向に構いません。お役に立てます様でしたら、どうぞ御自由に御活用くださいませ。(引用される場合など、御連絡を頂く等のお気遣いは不要です。)
※2011年6月12日追記:
祖母への調査を開始した所、「おじいさんが良く使って言っていた」「近所の人が使って話していたのを聞いた事がある」と祖母が証言する、【祖母の人生の中では使われて来なかった八王子弁】が多数出て来ました。“祖母の口癖を集めた”との文句を前提にした当資料ですが、しかし、八王子から一度も離れずに住み続けて来た祖母の記憶に残っている時点で、それらも「八王子弁」であると見なし同等の扱いで区別せずに掲載して参ります。祖母が生まれた1920年代以前の村民が使っていた「八王子の方言」を御紹介している部分も有ると言う事で、ぜひ、お楽しみ頂ければ幸いです。








(東京都八王子市西部地域の方言)



〜祖母(大正生まれ)の話し言葉〜


〜八王子弁のイントネーションについて〜

決定的な特徴は
文末(助詞 )に高いアクセントを取り発音する事です。
分かり易く御説明しますと、
「俺はやってない!やってないよぉ!」
と刑事に訴えている時の音程に近いです。


※「〜で。」「〜でえ。」「〜な。」「〜なあ。」「〜よ。」「〜よう。」「〜とよ。」


ご利用の際はぜひお試し下さい。

尚、助詞以外にも標準語とは違うアクセントを取る単語が多々あります。
音程を変換する能力を身に付けられたら、都度ご紹介して行きたいとは思っております。




*動詞に現れる八王子弁




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「あかった」=「開いた」
「あかる」=「開く」
使用例: あかるか? 昨日までは 簡単に あかったのになあ」



「あかるむ」=「赤くなる」
使用例: 「グミが あかるんだって 聞いたからよ(聞いたからさ)
  見に行って 来たあけんど(来たけれど) 全然だあ(全然だ)



「あすぶ」=「遊ぶ」
使用例: 「病院の けえりは(帰りは)
  いつも 商店街に寄って あすんだ」



「あめえたれる」=「子供が甘える」
使用例: あめえたれても あにも でねえで(何も出ないぜ)



「あらく」=「開墾する」(野山を切り開いて田畑にする)
使用例: 「ひがしっかたを(東の方を)
  もっと あらいて 広げられねえかな(広げられないかな)



「あるった」=「歩いた」
「あるって」=「歩いて」
使用例:





使用例:
「へえ、 朝 あるってんの?(歩いているの?)
  健康の為には
    あるった方が いいって言うからな
(良いと言うからね)
      でもよ(でもさ) ふみちゃん
        くれえうちは
(暗い内は)
          危ねえからよせえ(危ないから止せ)
「もう くれえから(暗いから)
  大通りを あるってけえれよ(歩いて帰れよ) ふみちゃん」



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「いきぼえあがる」=「枯れそうな木々や植物が生き返る」
「いきぼえる」=「枯れそうな木々や植物が生き返る」
使用例: 「こりゃあ(これは) いきぼえるかな?
  もう 切っちまおうか
(切ってしまおうか)
「よう!
(ねえ!)
  こっちのは いきぼえあがってんでえ!(生き返ってるぜ!)



「いきれる」=「蒸す(ムシムシする)」
使用例: 「梅雨時は いきれっから でえきれえだ(大嫌いだ)



「いぐ」=「行く」
使用例: 「空が 暗くなっちまうめえに(暗くなってしまう前に)
  いぐだあ(行くです=行きます)



「いける」=「埋める」
使用例: 「分からねえ様に(分からない様に) いけといたのにな
  めっかっちまったあよ
(見つかってしまったよ)



「いごく」=「動く」
使用例: 「腸が いごいて
  キリキリと 痛いんだあよ
(痛いのだよ)



「いざりあるく」
  =「体の不自由な人が、這う事も出来ず、座りながら、もどかしく動く」
「いざる」
  =「体の不自由な人が、這う事も出来ず、座りながら、もどかしく動く」
使用例: 「かええそうに(可哀想に)
  事故に 遭ったんだと(遭ったのだと)
    いざりあるってらあ(いざり歩いているわ)



「いわく」=「結わく」=「結う」
使用例: 「おめえ(お前)
  あんちゅう(何という) あたま してんのよ(頭をしているのよ)
    そんな いわき方が はやってんの?(流行っているの?)



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「うっちぬ」=「死ぬ」
使用例: 「買って来て貰ったあ薬で(買って来て貰った薬で)
  やっと ゴキブリが うっちんだ



「うっちゃあった」=「捨てた」
「うっちゃあって」
=「捨てて」
「うっちゃらねえ」=「捨てない」
「うっちゃられた」=「捨てられた」
「うっちゃられる」=「捨てられる」
「うっちゃりてえ」=「捨てたい」
「うっちゃる」=「捨てる」 「うっちゃる」の活用形について
「うっちゃれば」
=「捨てれば」
使用例:

使用例:


使用例:


使用例:

使用例:


使用例:

使用例:
使用例:
「崖の下に
  粗大ゴミを うっちゃる人が 居るんだとよ
(居るのだとさ)
「買ってべえいて(買ってばかりでいて)
  うっちゃらねえから
    増える一方 だあよ
(だよ)
「かええそうに(可哀相に)
  うっちゃられるとでも
    思ってるんじゃあねえの?
(思っているのではないか?)
うっちゃられたあ とって(捨てられた と言って)
  えれえ(偉く) おごってた(怒っていた)
うっちゃあったもなにも(捨てたも何も)
  最初っから(最初から) そんな物
    ありゃあしねえよ!
(有りはしないよ!)
「誰も かたさねえから(片付けないから)
  あたしが うっちゃっあっておいたんだよ!」
「めざありだあから(目触りだから) うっちゃりてえのよ」
「未練は ねえらしいから(無いらしいから)
  うっちゃれば よかんべ(良いだろう)




「うっちゃる」の活用形について


八王子弁「うっちゃる」の活用は『ラ行五段活用』で、以下の様になります。
未然形「うっちゃ」「うっちゃ
連用形「うっちゃ」「うっちゃ
終止形「うっちゃ
連体形「うっちゃ
仮定形「うっちゃ
命令形「うっちゃ


〜活用形の補足〜
八王子弁は会話中に【丁寧な言葉】を使わないので、「うっちゃます」と言う活用連語は存在しません。
※丁寧に(かしこまって)言う時には標準語「捨てます」を使います。
「うっちゃ+動詞」の形になる複合動詞は八王子弁には存在しません。
(標準語の「捨て去る」などを八王子弁で「うっちゃり去る」などと言ったりはしません。)
「うっちゃない」(捨てない)は、「ない」も八王子弁に変化して「うっちゃねえ」になります。
「うっちゃたい」(捨てたい)は、「たい」も八王子弁に変化して「うっちゃてえ」になります。
尚、祖母は「うっちゃてえ」よりも「うっちゃちまいてえ」(捨ててしまいたい)を良く使います。
「うっちゃ」を祖母は「うっちゃあ」と言います。
「うっちゃ」を祖母は「うっちゃあ」と言います。
「うっちゃ」(捨てよう)、
「うっちゃせる」(捨てさせる)、
「うっちゃそうだ」(捨てそうだ)、
「うっちゃたろ」(捨てただろ)、
「うっちゃたがる」(捨てたがる)
と言う活用連語を祖母が使っているのを私は聞いた事が有りません。
(八王子弁に存在するのかどうかも分かりません。)
近い表現の
「うっちゃちまおう」(捨ててしまおう)、
「うっちゃちまいそうだ」(捨ててしまいそうだ)、
「うっちゃちまったんだんべ」(捨ててしまったのだろう)
と言うフレーズを祖母は良く使っています。
命令形の「うっちゃ」(捨てろ)を祖母が発しているのを私は聞いた事が有りません。(八王子弁に存在するのかどうかも分かりません。)
代わりに、近い表現の「うっちゃちまえよ!」(捨ててしまえよ!)と言うフレーズを祖母は使っています。
『口語』で「うっちゃ」と言った時は、100%相撲用語(決まり手の一つ)です。




「うっつぶす」=「潰す」
使用例: 「小豆は 少し うっつぶした方が
  食感が いいやな
(良いよね)



「うっとばす」=「売り飛ばす」
使用例: 「あんな物
  後生大事に 持ってたってなあ!
(持っていたってな!)
    全部まとめて うっとばしたら 清々したあ!(清々したよ!)



「うっぱらう」=「売り払う」
使用例: うっぱらうって
  こんな物 欲しがる人が いんのかよ
(居るのかよ)



「うっぷす」=「うつ伏す」=「下向きに伏す」
使用例:
使用例:
「背中を 揉んで やっから(やるから) うっぷしてみな」
「背中が 曲がってっから(曲がっているから)
  うっぷせねえよ(伏せられないよ)



「うっぽかす」=「放っておく」
使用例: 「あんだか(何だか) 判らねえから(判らないから)
  うっぽかしといたら
    旨そうなもんが
(美味しそうな物が)
      へえてきた(生えて来た)



「うでる」=「茹でる」
使用例: 「うどんが うで上がったでえ!(茹で上がったぜ!)



「うなう」=「耕す」
使用例: 「息子が
  うなっといてくれたあからよ
    
(耕しといてくれたからさ)
      後が 助からあ(助かるわ)



「うらっかえす」=「裏返す」
使用例: うらっかえせば 見えねえだんべ(見えないだろう) な?(ね?)



「うんねる」=「寝る」
使用例: 「ウトウトしてえるじゃんか(ウトウトしているではないか)
  もう 布団に へえって(入って)
    うんねちゃえ(寝ちゃえよ=寝てしまえよ)



「うんまける」=「水を器などから零し撒く」
使用例: 「そんな きりきり(目いっぱい)
  水を 汲んじまって
(汲んでしまって)
    よろけて うんまけねえように(うんまけない様に)
      気い付けろよ(気を付けろよ)



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「ええしらう」=「知らん顔する」
使用例: 「あの人は 面倒が おきっと(起きると)
  すぐ ええしらって けえっちまうんだあでえ(帰ってしまうのだぜ)



「えばる」=「威張る」
使用例: えばり腐ってなあ!
  お宅は どこの お大尽
(富豪)でしたっけ?
    って
      今度 聞いてやらあ!
(聞いてやるわ!)



「えむ」=「ぱっくり開いている」
「えんでる」=「ぱっくり開いている」
使用例: 「よう(やあ)、 かい君 じゃんか(ではないか)
  くさカゴ(草籠=背負い籠)なんか しょって(背負って)
    どけえ(何処へ) 行くのよ(行くの?)
「あ、 おじいちゃん あのな
(あのね)
  栗が(栗のイガが) えんでたって 聞いたからよ(聞いたからさ)
    友達と ふたありで(二人で)
      拾いに 行って来るだあ(行って来るです=行って来ます)



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「おいこくる」=「追い払う」
使用例: 「ひでえ(酷い) あつけえでよう(扱いでさ)
  仕舞には(終いには) おいこくられた



「おごる」=「怒る」
使用例: 「憎らしいから
  とっつかまえて
(取り捕まえて) おごってやった」



「おせえつける」=「押さえ付ける」
使用例: 「看護師さんに
  暫く おせえつけとけ
    って 言われたんだけんど
(言われたのだけれど)
      もう 取っちまって(取ってしまって)
        いいやな?(良いよね?)



「おせえる」=「おしえる」
使用例: おせえてくれる?
  世話あ
(世話を) かけんな(掛けるね)



「おちゃらかす」=「茶化す」
使用例: 「真面目な話を おちゃらかしてなあ!
  嫌な人だあよ!
(嫌な人だよ!)



「おっかぶさる」=「被さる」
使用例: 「猫が三匹 おっかぶさって 寝てえらあ…(寝ているわ…)
  一番 下のは 苦しくねえのかな(苦しくないのかな)



「おっかぶる」=「被る」
使用例: 「布団でも おっかぶって
  隠れてたんだんべ
(隠れていたのだろう)



「おっきれる」
  =「折っ切れる」=「強い力が加わって勢い良く切れる」=「断たれる」
使用例: 「だってよ…
  おっきれるとは
    思わなかったんだあよう…
(思わなかったのだよ…)
「あんな 馬鹿みてえに
(馬鹿みたいに) 引っ張ったら
  おっきれる
    決まってんじゃんかなあ!
(決まっているではないかなあ!)
      馬鹿!」



「おっこぐ」=「漕ぐ」=「掘る」「耕す」
使用例: 「畑の土を おっこいで来るだ(耕して来るです=耕して来ます)



「おっこちる」=「落ちる」
「おっことす」@=「落とす」
使用例: おっこちてた
  でも そりゃあ
(それは)
    あたしのじゃあ(私のでは) ねえよ(無いよ)
 あたしは
   おっことしちゃいねえでえ
(落としてはいないぜ)



「おっことす」A=「降ろす」
使用例: 「運転手さん
  次の信号あたりで おっことしてくれる?
    ほうよ
(そうよ)
      今 赤くなった 信号な(信号ね)



「おっこぼす」=「こぼす」
使用例: 「やだよ
  おっこぼしちまった
    だらしがねえなあ
(だらし無いな)



「おっころがす」=「転がす」
使用例: 「ござあ(茣蓙を) 敷いて
  一休み してえたらよ
(していたらさ)
    『こかあ(ここは) 俺の場所 だあでえ!(だぞ!)
      って いきなり しらねえ人に
(知らない人に)
        ござあ(茣蓙を) ひっぺがされて(引き剥がされて)
          おっころがされたんだあよう!」



「おっころばる」=「転がる」
使用例: 「腰掛けようと 思ったらな(思ったらね)
  いつもん所に(何時もの所に) 椅子が ねえで(無いで=無くて)
    すわりぞこねて(座り損ねて)
      おっころばっちまったのよ!
        (転がっちまったのよ!=転がってしまったのさ!)



「おっころぶ」=「転ぶ」
使用例: 「すーちゃん 見てくれよう(見て呉れな=見て頂戴な)
  おっころんじまって(転んでしまって)
    ももっこぞうから(腿小僧から=膝小僧から)
      血が 出てえるだあ(出ているです=出ています) (TдT)
「あによう!(何て事よ!)
  かええそうに!(可哀相に!)
    そこで 待ってろ
      絆創膏 探して来るだ
(探して来るです=探して来ます)



「おったつ」=「立つ・建つ」
使用例: 「どうも くれえと(暗いと) 思ったら
  あによう!
(何よ!)
    家の めえに(前に)
      ビルが おったっちまったの!?(建ってしまったの!?)



「おったてる」=「立てる・建てる」
使用例: 「ホウキは
  こやんなかに
(小屋の中に)
    おったてときゃあいいよ(立てて置けば良いよ)



「おったまげる」=「たまげる」
使用例: 「猫が 雷に おったまげて
  目え
(目を) ひんむいてらあ(ひん剥いているわ)



「おっつく」=「追いつく」
使用例: 「もう おっついたの?
  おめえは
(お前は) 足が はええんだな(速いのだな)



「おっとばす」=「追い飛ばす」=「追い払う」
使用例: おっとばしちまえ(追い払ってしまえ!)



「おっぱく」=「掃く」
使用例: 「うちの娘なら
  あそこで 庭を おっぱいてらあ
(掃いているわ)



「おっぱじく」=「弾く」
使用例: 「この商品を
  コーティングしておきゃあ
(コーティングしておけば)
    油汚れも
      こびりっつかずに
(こびり付かずに)
        おっぱじいて 安心!」



「おっぱじめる」=「始める」
使用例: おっぱじまったんべえ?!(始まったのだろう?!)
  言わんこっちゃねえや!(言わない事では無いや!)



「おっぱしょる」=「端折る」(着物の裾をたくし上げる)
使用例: 「案外 ふけえから(深いから)
  裾を おっぱしょらねえと(端折らないと)
    濡れちまうよ(濡れてしまうよ)



「おっぱしる」=「おっ走る」=「逃げる」
  ★ 【ただ単に走っている状態】には使いません。悪いイメージが含まれた「走る」です。
使用例: 「唐草模様の てのごいを(手拭いを)
  おっ被った(被った) 奴だんべ?!(奴だろう?!)
    山の方へ おっぱしってったあでえ!!(逃げてったぜ!!)



「おっぱなす」=「放す」
使用例: 「門を 閉めてな(閉めてね)
  犬を 庭に
    おっぱなしてやってるんだけんど
      
(放してやっているのだけれど)
        ほとんど小屋に
          へえってるんだあよう
(入っているのだよ)



「おっぱらう」=「追い払う」
使用例: 「あんときに(あの時に)
  おっぱらっときゃあ(追い払っておけば)
    良かったんだあよ(良かったのだよ)
 下手に 情けなんか かけっから(掛けるから)
   とんでもねえ(とんでもない) 損害を
     おっかぶる事に
(被る事に)
       なっちまったじゃんか(なってしまったではないか)



「おっぴらく」=「開く」
使用例: 「新聞を おっぴらいたまんまで
  居眠りしてえるよ
(居眠りしているよ)
    おめえの(お前の) お父さんは 器用だあな(器用だな)



「おっぴろげる」=「広げる」
使用例: 「こんな所に おっぴろげんなよう
  通れねえじゃんかなあ!
(通れないではないかな!)



「おっぷくれる」=「膨れる」=「膨れっ面する」
使用例: 「妹が 昨日っから(昨日から) ずうっと(ずっと)
  おっぷくれてえて(膨れていて=ふくれっ面をしていて)
    めんどくせえったらねえのよ(面倒臭いったらないのよ)



「おっぺしこむ」=「押し込む」
使用例: 「かまあねえから(構わないから)
  とっとと おっぺしこんじまえよ(押し込んでしまえよ)



「おっぺしょる」=「へし折る」
使用例: 「おじさんが
  庭の木を おっぺしょって来いとよ
    
(「庭の木を折って来い」 ってさ)



「おっぺす」=「押す」
使用例: おっぺしてみんべえ(押してみよう)

  ………。

     やだよう!
(嫌だよ!)
       戻らなくなっちまったよう!
          (戻らなくなってしまったよ!)



「おっぽる」=「放る」
使用例: 「走るなあ!(走るな!)
  おとなしく していられねえんなら
    (大人しくしていられないのなら)
      こっから(ここから) おっぽり出すぞ!」



「おぼいる」=「覚える」
使用例: 「そんな 下らねえ事(下らない事)
  おめえは(お前は)
    何時までも 良く おぼいてん(覚えてるね)



「おんだす」=「追い出す」
使用例: 「蜂が いえんなかに(家の中に)
  へえっちまったんだあよう!(入ってしまったのだよ!)
    おめえ(お前) おんだせっか?!(追い出せるか?!)
      ほうか!(そうか!)
        頼むよ おんだしてくれ!」



「おんまける」=「ばら撒く」
使用例: 「一輪車を
  倒しちまってよう
(倒してしまってさ)
    運んでえた(運んでいた) 砂利を
      みんな
おんまけちまった



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「かいる」=「帰る」
使用例: 「もう かいっちまうの?(帰ってしまうの?)
  また 来てくれな(来てちょうだいね)



「かじくる」=「掻く」
使用例: 「犬が 首を
  かじくってべえ
(掻いてばかり) いるだあ(いるです=います)
    ノミでも いんのかな(いるのかな)



「かぞいる」=「数える」
使用例: 「いっくら(幾ら) かぞいて
  いちめえ(一枚) たりねえよう…(足りないよ…)



「かたす」=「片付ける」
使用例: 「お客が 来るめえに(来る前に)
  とっとと かたしとくべえ(片付けておこう)



「かっくらう」=「食らう」
使用例: かっくらって
  かたしもしねえで
(片付けもしないで)
    寝ちまったよ(寝てしまったよ)



「かっくりけえす」=「履いている下駄などがガクッとなってバランスを崩す」
使用例: 「見ろよう(見なよ)
  きれえな(綺麗な) 花嫁さんが
    通るでえ…
(通るぜ…)
      おっと かっくりけえった



「かっさらう」=「掻きさらう」(掻きむしる)
使用例: 「あの子は アレルギーでな(アレルギーでね)
  痒くて
    かっさらっちまうんだと
(掻きむしってしまうのだと)
      かええそうになあ(可哀想にね)



「かっぱりけえす」=「撲り(はり)返す」 ※「撲る」=「手で殴り付ける」
使用例: かっぱりけえしたら
  涙 流して
    けえって行きやがったで
(帰って行きやがったぜ)



「かみっつく」=「噛み付く」
使用例: 「いてっ!(いてえ!=痛い!)
  おめえ(お前) かみっつきやがったな!
    おめえみてえな
(お前みたいな) きたねえ野良あ(汚い野良を)
      なぜてやったってえのに(撫でてやったというのに)
        あんちゅう(何と言う) 猫だ!
 よう!
(おい!)
   おめえ(お前) おぼいてえろ!(覚えていろ!)
     つぎい(次に) うちい(家に) 来た時
       とっつかめえて
(捕まえて)
         くっちまうからな!(食ってしまうからね!)



「かんげえる」=「考える」
使用例: 「どうやったら
  うまく 誤魔化せっか
(誤魔化せるか)
    かんげえてるだ(考えてるです=考えてます)



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「くいっつく」=「食い付く」
使用例: 「お母さんに くいっついて
  離れねえじゃんか
(離れないではないか)
    あまえんぼだなあ!(甘えん坊だな!)



「くいっぱぐれる」=「食い逸れる」
使用例: 「11時っから(11時から)
  会館で 振る舞ってた カレー
    おめえも(お前も) 有り付いたか?
      ありゃあ
(あれは) 昼飯に
        丁度 良かったなあ
(良かったね)
「ええ? 昼飯だと?(昼飯だって?)
  あんだよ(何だよ)
    もう こんな時間じゃんか!(こんな時間ではないか!)
 はああ!
   カレーを 食えると思って
     楽しみにしてえたのに
(楽しみにしていたのに)
       ボケっと してえて(していて)
         くいっぱぐれちまったあ!
           
(食い逸れてしまった!)
「よせよう(止せよ=止してくれよ) おめえ…(お前…)
  その調子じゃあ(その調子では)
    今日は 夕飯(ゆうめし)も 食ってねえな?(食ってないな?)



「くくりっつける」=「括り付ける」=「紐などで括って付ける」
使用例: 「村田さん
  その 鞄に
    ひっついてえる
(付いている)
      そりゃあ(それは)
        あによ(何よ)
「これか?
  子供に
    くくりっつけられちまったんだあよう
      
(括り付けられてしまったのだよ)
 どうにも 取れねえで(取れなくて)
   俺も まいっちまってんだ(参ってしまっているのだ)



「くっちゃべる」=「お喋りする」
使用例: 「3時間も くっちゃべって(お喋りしてな)
  おれも(私も) 暇だな」



「くれる」=「呉れる」=「上げる」
使用例: 「気に入ったんなら(気に入ったのなら)
  おめえに(お前に) くれるよ」



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「けえす」=「返す」「反す」「帰す」
使用例:
使用例:

使用例:
「何時までに けえせば(返せば) いいんだんべ(良いのだろう)
「チビ共は(子供達は)
  午前中に 家に けえったでえ(帰ったぜ)
「手の平 けえして(反して)
  擦り寄って来たんべ(擦り寄って来ただろう)
    いつもの事だあよ(何時もの事だよ)



「けえる」=「帰る」「返る」
使用例:
使用例:

使用例:

使用例:

使用例:
「飽きたから けえる(帰ろう)
けえった(帰ったら)
  めしい(飯を) 食うだ(食うです=食べます)
「もう 返事が けえって来たあ(返って来た)
  筆まめなあ 人だな
(筆まめな 人だな)
「えばって(威張って)
  踏ん反りけえってらあ(踏ん反り返っているわ)
「よしてくれよう!(止めてちょうだいよ!)
  その話なら
    呆れけえる程 聞いたあ!
(呆れ返る程 聞いた!)
      いい加減で 耳が 腐っちまよ!(腐ってしまうよ!)



「けっころがす」=「蹴り転がす」
使用例: 「学校から けっころがしながら
  持ってけえって
(持って帰って) 来ただ(来たです=来ました)



「けっとばす」=「蹴飛ばす」
  ★ アクセントが標準語と違い、「け」を高く取って発音します。
使用例: 「繋がってっからって(繋がっているからって)
  調子に乗って からかってっと(揶揄っていると)
    その内 後ろ脚で けっとばされて
      大怪我あ
(大怪我を) するでえ!(するぜ!)



「けつまずく」=「(足を引っ掛けて)躓く」
使用例: 「あの まるたんぼう(丸太棒)に
  けつまずいた
んだあよ(躓いたのだよ)
    危ねえから(危ないから)
      どけとくようだ(退けておかなければならない事態だ)



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「こけずりおちる」=「転んで滑り落ちる」
使用例: 「山で 自撮り してえたら(していたら)
  足い(足を) 取られて
    崖下へ こけずりおちて
(転んで滑り落ちてさ)
      谷間の ふけえところまで(深い所まで)
        おっこっちまって(落ちてしまって)
          上がって けえって(帰って) 来るのに
            三日三晩 かかったあ
(掛かった)



「こげっつく」=「焦げ付く」
使用例: 「電話してえて(電話をしていて)
  鍋を 焦がしちまったのよ(焦がしてしまったのさ)
    は〜あ〜
      こげっついたのが 取れねえや
(取れないや)
        どうすべ(どうしよう)



「こごむ」=「屈む」
使用例: 「しばらく こごんで
  作業してえたから
(作業をしていたから)
    腰が いてえ(痛い)



「こさえる」=「こしらえる」
使用例: 「こうしてな(こうしてね)
  袋詰めにして
     こさえときゃあな(こしらえておけばね)
 ゆなちゃんが あそびい来た時(遊びに来た時)
   すぐに わたせっから(渡せるから)
     いいと思ってよ(良いと思ってさ)
  ほうだ(そうだ)
    このビスケットも
      入れといてやるだ

         (入れといて上げるです=入れといて上げます)



「こせえる」=「こしらえる」
使用例: 「お父さんは
  プラモデルを
    じょうずう
(上手に) こせえるなあ」



「こぜえる」=「煮え損なう」「作物が育たない」
使用例:



使用例:
「煮物を こぜえちまって(損なってしまってさ=失敗してしまってさ)
  不味くて 食えねえから(食べられないから)
    犬に くれてみたあけんど(やってみたけれど)
      犬も 食わねえだ(食わないです)
「今年は 雨が ちっとも 降らねえから(降らないから)
  何処も 畑が こぜえて 困ってらあ(困っているわ)



「こねくりまわす」
  =「捏ね回す」=「捏ね返す」=「捏ねくり返す」
使用例: 「あたしは 今
  こいつを(生地を)
    良く こねくりまわした方が
      コシが出る って話を
        してえるんだあよ!
(しているのだよ!)
          おめえの(お前の) 腰の
            ぐええが
(具合が) どうとか
              話を こねくりまわすなよう!」



「こまっちゃくれる」
  =「こましゃくれる」=「子供が ませた事をする」=「子供が生意気にする」
使用例: 「あの子は 何処の子よう(何処の子よ?)
  こまっちゃくれて 可愛げが ねえや(無いわ)



「ころばる」=「転がる」
使用例: 「誰も さわりゃしねえのに(触りはしないのに)
  いつのまにっか(何時の間にか)
    そっちい(そっちに) ころばってっちまうのよ
      
(転がってってしまうのよ=転がって行ってしまうのよ)
        幽霊でも いるんだんべか(いるのだろうか)



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「しがみっつく」=「しがみつく」
使用例: 「服に カブトムシが
  しがみっついて
(しがみついていて) 離れねえ(離れない)
    誰か ひっぺがしてくれ(剥がしてくれ=外してちょうだい)



「しばりっつける」=「縛り付ける」
使用例: 「こういう かみっくずもよ(紙屑もさ)
  雑誌やなんかと 一緒に
    しばりっつけときゃあ
(縛り付けておけば)
      持ってって くれるんだんべ?(くれるのだろう?)
        表に だしとくだ(出しておくです=出しておきます)



「じぶくる」=「ぐずぐずする」
使用例:

使用例:
「あに(なに) じぶくってんのよ(ぐずぐずしているのよ)
  さきい(先に) いくで(行くぜ)
じぶくんな(ぐずぐずするな!)
  早く にげねえと(逃げないと)
    警察が きちまうじゃんかなあ!(来てしまうではないかよ!)



「しみっつく」=「染み付く」
使用例: 「あの人の 癖なんだあよ(癖なのだよ)
  しみっついて 取れねえんだろ(取れないのだろ)
    ケチな癖だな」



「しゃべくる」=「喋くる」=「喋る」
使用例: しゃべくってた(喋っていたら) 喉が渇いた
  外に 自販機が あったんべ
(あったろう)
    ジュースでも 買って来るべえ(買って来よう)



「しらばっくれる」=「しらばくれる」
使用例: しらばっくれて(しらばくれてさ)
  そ〜っと けえっちまおうと(帰ってしまおうと)
    思ってたあのに(思ってたのに)
      めっかっちまった(見つかってしまった)



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「すく」=「敷く」
使用例:

使用例:
「畳の上に 座ってんの?(座っているの?)
  座布団 やっから(やるから) すいとけ
「新しい 砂利が すいてあらあ(敷いてあるわ)
  庭が きれえんなったあ(綺麗になった)



「すっころぶ」=「素っ転ぶ」=「勢いよく転ぶ」
使用例: 「見事に すっころんで
  このざまだあよ
(この様だよ)
    …おめえ(お前) 今 笑ったんべ(笑っただろう)



「すわりぞこねる」=「座り損ねる」
使用例: 「足の なげえ(長い) 椅子に
  すわりぞこねてよう
(座り損ねてさ)
    けがあ(怪我を) しちまったんだあ(してしまったのだ)
 しりっぺたにな(尻べたにね)
   崖っから(崖から) 滑り落ちた みてえな(みたいな)
     傷が できちまって(出来てしまって)
  ヒリヒリ すっから(するから)
    どけえも(何処へも)
      すわりたかねえのよ(座りたくないのよ)



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「そっくりけえる」=「反っくり返る」=「反り返る」
使用例: 「あにが(何が) そんなに
  可笑しいんだかなあ
    
そっくりけえって 笑ってらあ(笑っているわ)



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「だべる」=「喋る」
使用例: 「外で 友達に 会ってよ(会ってさ)
  だべってたら 遅くなっちまった(遅くなってしまった)



「だきっつく」=「抱きつく」
使用例: 「かのちゃんは
  もう 随分と
    じょうずう
(上手に)
      歩けんように(歩けるように) なってよう(なってさ)
 あたしを めっけると(見つけると)
   すっ飛んで だきっついて 来るんだあでえ(来るのだぜ)
     かわいくって(可愛くて) しかたがねえや(仕方がないわ)



「だまくらかす」=「騙かす」=「騙す」
使用例: 「醤油で 味を だまくらかした
  何とか 食えたあ
(食べれた)
    うっちゃらねえで(捨てないで) 良かった」



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「つかめえる」=「つかまえる」
使用例: 「迷子に なんねえように(ならない様に)
  しっかり てえつかめえとけ(手を掴まえておけ)



「つけえる」=「つかえる」
使用例: つけえねえ(使えない) 野郎だな
  いいよ 自分で やっから
(やるから)



「つっくむ」=「積んである物や積んだ物がグズグズっと突き崩れる」
使用例: 「昨日 つんだあ所が(積んだ所が)
  少し つっくんでえた(つっくんでいた)
    もういっぺん(もう一度)
      やりっけえすようだあ
        
(やり返さなければならない事態だ)



「つっこくる」=「突き飛ばす」
使用例: 「自分勝手で
  あんまりだあからよう
    
(あんまりだからさ)
      つっこくってやった!」



「つっこぬける」=「突き抜ける」
使用例: 「猫が まあた(また)
  障子を つっこぬけてったあで(突き抜けて行ったぜ)
    いくつ あなあ(穴を) あけりゃあ(開ければ)
      気が済むんだかな!(気が済むのかな!)



「つっころばる」=「突き転がる」
使用例: 「あしい(足を) 引っ掛けて
  つっころばりでもしたら 危ねえからよ
(危ないからさ)
    邪魔に なんねえ所に(ならない所に)
       かたしといてくれ(片付けておいてくれ)



「つっころぶ」=「突き転ぶ」
使用例: 「かわっぺりで(川縁で)
  つっころんじまってよう!(突き転んでしまってさ!)
    かわんなかへ(川の中へ)
      おっこっちまうところだった(落ちてしまう所だった)



「つっささる」=「突き刺さる」
使用例: 「包丁か?
  扉の裏に つっささってんべ?
(突き刺さっているだろう?)



「つっとおす」=「突き通す」
使用例: 「おめえ(お前)
  わりいけんど(悪いけれど) 針に糸を通してくれ
    まあったく
(全く) 目が悪くなってよ…
      あによ
(何よ) もう つっとおしてくれたの?」



「つっとおる」=「突き通る」
使用例: 「あの土地に 道が つっとおれば(突き通ればさ)
   とおまありしねえで(遠回りしないで)
     済むんだけんどなあ(済むのだけれどなあ)



「つっとぶ」=「突き飛ぶ」
使用例:

使用例:
「杖の さきっちょの(先の) ゴムがな(ゴムがね)
  つっとんで どっかへ 行っちまったのよ(行ってしまったのよ)
「お母さんが 倒れたんだと!(倒れたんだって!)
  今 お父さんが
    じでんしゃで
(自転車で)
      つっとんでったよ!(つっとんで行ったよ!)



「つっぺえる」=「突き入る」
使用例: 「沼に へえったら(入ったら)
  足が つっぺえったまんま(突き刺さったまま)
    抜けねえでよう(抜けないでさ)
 どうすべえ どうすべえ と思って(どうしよう どうしよう と思って)
   途方に暮れてえたら(途方に暮れていたら)
     いぬっころが(犬が)
       助けに 来てくれたんだあよう(来てくれたのだよ)



「つんだす」=「突き出す」
使用例: 「相談に 乗ってくれっか?(乗ってくれるか?)
  ついに 離婚届を つんだされたんだあよ(突き出されたのだよ)



「つんにげる」=「つん逃げる」=「逃げる」
使用例: 「そっちい(そっちへ)
  つんにげたでえ!(逃げたぜ!)
    とっつかめえてくれ!(取り捕まえてくれ!)



「つんのめる」=「のめる」=「前へ倒れる」
使用例: 「ばすんなかで(バスの中で)
  つんのめって(のめってね)
    座ってえた人に(座っていた人に)
      おっかぶさっちまって(覆い被さってしまって)
        顔から 火が 出るようだったあ」



「つんむらかす」=「小便を漏らす」
使用例: 「おかあちゃん…
  つんむらかしちまった
(漏らしてしまった)
    ぱんづが(パンツが) きもちわりい(気持ち悪い)



「つんもうす」=「突き燃やす」
「つんもす」「突き燃やす」
  ★ 「つん」は「突き」(動詞にくっついて意味を強める)の俗言。
「つんのめる」と同じ表現です。
使用例: 「こんな物 取っておいたって
  しょうがあんめえ
(仕様があるまい)
    棺桶と一緒に つんもす(付き燃やすです=付き燃やします)
↑祖母と一緒に祖母の部屋の片付けをしていた時に祖母が言ったセリフ。 
誰の棺桶って、自分の(祖母の)、ですよ。汗。



「つんもぐる」=「つん潜る」=「潜る」
使用例: 「でえじょうぶかよ(大丈夫かよ)
  つんもぐったまんま
    上がって来ねえじゃんか
(上がって来ないではないか)



「つんもす」「つんもうす」 をご覧ください。



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「とがめる」=「化膿する」
使用例: 「あで(何で) こんなに とがめちまうまで 放って置いたのよう!
  医者に 診て貰うよう じゃんかなあ!
    
(診て貰わなければならない事態 ではないかな!)



「とじくる」=「縫い合わせる」
使用例: 「端っこが ほつれてっけど(ほつれているけれど)
  中に入れて とじくっちまえば(縫い合わせてしまえば)
    見えやあしねえよ(見えやしないよ)



「とっかえる」=「取りかえる」
使用例: 「そっちの方が旨そうだ
  とっかえてくれ
    ………。
      とっけえてくれよう!」



「とっちらかる」=「取り散らかる」
使用例: とっちらかってっけど(取り散らかっているけど) 気にするなあ」



「とっつかまえる」=「取り捕まえる」
使用例: 「でけえ ネズミを(大きい ネズミを)
  とっつかめえて来たあ じゃんか
    (取り捕まえて来た ではないか)
「ほうよう!
(そうよ!)
  見直したんべ(見直したろ)
    寝てえるばっかりじゃねえや(寝ているばかりではないわ)
      やるときゃあ やるよな(やる時は やるよね)
        なあ(ねー)、 ミーちゃん」



「とっつかまる」=「取り捕まる」
使用例: 「ニュース 観たか?
  わりい奴が
(悪い奴が) いんな(居るね)
   早く とっつかまっ(取り捕まると) いいな」



「とっぱらう」=「取り払う」
使用例: 「帽子の飾りが
  うざったかったから
(不快だったから=格好悪いし邪魔だったから)
    とっぱらったらよ(取り払ったらさ)
      つまらねえ帽子に(詰まらない帽子に)
        なっちまった(なってしまった)



「どなりけえす」=「怒鳴り返す」
使用例: 「うるせえ!って 怒鳴ってやったら
  うるせえ!って どなりけえされた
    きいぃ! 悔しいよう!
(悔しいよ!)



「どなりちらかす」=「怒鳴り散らかす」=「怒鳴り散らす」
使用例: 「あにが(何が) 気に食わねえのか(気に食わないのか)
  誰彼 かまあず(構わず)
    どなりちらかしてたあでえ(怒鳴り散らしてたぜ)



「とぶ」=「駆ける」
使用例: 「勝負してえけんど(勝負したいけれど)
  とぶと 疲れっからなあ…(疲れるからなあ…)
    百じゃあなくって(100では無くて)
      五十にしねえか?(50メートルにしない?)



「とりけえる」=「取りかえる」
使用例: 「取りけえてくれやあ(取り換えてくれれば)
  助かるんだけんどな(助かるのだけれどね)



「とりっぱぐれる」=「取り逸れる」
使用例: 「あたし ひとり 騙されて
  わけめえを
(分け前を) とりっぱぐれたのよ!
    こんな 悔しいこたあねえや!
(悔しい事はないわ!)



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「なぜる」=「撫でる」
使用例: 「ぶっけたのか?(ぶつけたのか?)
  なぜてやっから 泣くなあ(撫でてやるから 泣くな)



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「になう」=「担う」=「二人で荷物を担いで運ぶ」
  ★ 「二人で」と限定している所が標準語と違います。
使用例: 「一人で 運ぶにゃあ(運ぶには) 大き過ぎらあ(大き過ぎるわ)
    誰か 呼んで
      
になって 持ってくようだ
        
(持って行かなければならない事態だ)



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「ねえる」=「煮える」
使用例: 「芋が ねえた
  あったけえ内に
(温かい内に) 食うべえ(食べよう)



「ねじくる」=「ねじる」
使用例: 「前髪が うねってえて(畝っていて)
  まとまらねえからよ(纏まらないからさ)
    こうして ねじくって
      ピンで 止めやあいいな
(止めれば良いな)



「ねっくりかえる」=「ね(寝?)繰り返る」=「身体を一回転する」
  ★ 甲州弁で「前に転がる(でんぐり返し)」の事を「まねっくり」と言うそうです。
関係が有ると思われるのですが、八王子弁の「ねっくりかえる」は
「転がる」と言うよりも「繰る=巻く(回転する)」と言う意味が強い様です。
使用例: ねっくりけえった後に
  飛び上がって お隣と 笑顔で ハイタッチ!」



「ねっころばる」=「寝転がる」
使用例: 「腹が
  くちくなったから
(いっぱいになったから)
    ねっころばって 休むべえ(休もう)



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「のさる」=「乗る」
使用例: 「もう一人ぐれえ(もう一人ぐらい)
  乗れっから(乗れるから)
    山田さんも のさってけよ(乗って行けよ)



「のっかる」=「乗る」
使用例:









使用例:
「子供が 一人で
  のっかっちゃあ
(乗っては) いけねえよ(いけないよ)
    そいつは(その乗り物は)
      大人が 一緒に のっからねえと(乗らないと)
        あぶねえんだあよ(危ないのだよ)
 そんなに のっかりてえんなら(乗りたいのなら)
   お父さんを 呼んで来て やらあ(やるわ)
     すぐ 連れて くっから(来るから)
       ぜってえ(絶対) 一人で
         のっかるんじゃねえで!
(乗るではないぜ!)
「ケーブルカーに のっかってきゃあ(乗ってけば)
  あっちゅうまに(あっという間に) 着くだ(着くです=着きます)



「のっける」=「乗せる」
使用例:


使用例:
「あんな たけえ所へ(高い所へ)
  良く のっけたなあ
    誰の 仕業だんべ
(仕業だろう)
「あによ(何よ) けえり道の(帰り道の) 方向が
  一緒じゃんか
(一緒ではないか)
    あたしの 車で 送って やっから(やるから)
      のさってけよ(乗ってけよ)
        いいから 遠慮 すんなあ(するな)
「ほうか?(そうか?) わりいなあ(悪いなあ)
  そいじゃあ(それでは) ありがたく
    のっけてもらうだ(乗せてもらうです=乗せてもらいます)
      はあ 助かった」



「のめる」=「倒れ掛かる」
使用例: 「よろけて みっつぁんに(満美さんに)
  のめっちまった(倒れ掛かってしまった)
    わざっとじゃあねえで(わざとではないよ)



「のりっつける」=「乗り付ける」
使用例: 「かまやしねえや(構いはしないわ)
  にわあ(庭を) 突っ切って
    げんかんっさきに
(玄関先に)
      のりっつけちまってくれ(乗り付けてしまってくれ)



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「はいつくばる」=「這い蹲う」
「はいっつくばる」=「這い蹲う」
使用例: はいっつくばって
  探したあけんど
(探したけれど)
    めっからねえだ(見つからないです)



「はしゃぐ」=「乾燥する」(空気や洗濯物などが)
使用例: 「今の季節は
  はしゃいでっから 火事が多いんだな
    うちでも 気い付けねえとな
(気を付けないとな)



「はっつける」=「貼り付ける」
使用例: 「買い置きの切手が あっから(有るから)
  はっつけとくべえ(貼り付けておこう)



「はねけえる」=「跳ね返る」
使用例: 「わりい事べえ(悪い事ばかり) してっから(してるから)
  はねけえって 来たんだあよ(来たのだよ)
    ありゃあ(あれは)
      自業自得ちゅうもんだ(自業自得と言う物だ)



「はりこくる」=「張り飛ばす」=「殴り飛ばす」
使用例: 「ケンカ 売られたあから(売られたから)
  軽く はりこくって おっぱらって来た(追い払って来た)



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「ひきる」=「蚕が上族期(じょうぞくき)に入る」
  ★ 蚕は年を取ると桑の葉を食べなくなり、
体が透明になって糸を吐く時期(上族期)に入ります。
その頃、マス目状の平らな木箱へ一匹づつ囲って入れてやると、
蚕は自身の体を覆う様に糸を吐きつづけ、繭玉になります。
(最終的に中の蚕はお亡くなりになります…)
使用例: 「そろそろ ひきる頃だ
  準備を しとくべえ
(しておこう)



「ひけえる」=「控える」
使用例: 「医者に言われて
  運動を ひけえてるんだあ
(控えているのだ)
    『おとなしくしてえろ』とよ
      (「おとなしくしていろ」ってさ)



「ひっかく」=「欠く」
使用例: 「あたしは 飴玉を
  舐めていられねえで
(舐めていられないで)
    すぐ ひっかいちまうんだ
      入歯も 丈夫なんだな」



「ひっきる」=「引き切る」
使用例: 「ハサミなんか 持って来なくたって
  カッターで ひっきれんべ
(引き切れるだろう)



「ひっくりけえす」=「転がす」「倒す」 ※「ひっくり」と「ひっくる」について
使用例: 「バケツを ひっくりけえしちまった(倒してしまった)



「ひっくりけえる」=「転がる」「倒れる」 ※「ひっくり」と「ひっくる」について
使用例: 「じいさまが 畳の上で ひっくりけえってらあ(転がっているわ)



「ひっくるけえす」=「裏返す」 ※「ひっくり」と「ひっくる」について
使用例: 「裏は きれえだから(綺麗だから)
  ひっくるけえせば 分からねえだんべ(分からないだろう)



「ひっくるけえる」=「裏返る」 ※「ひっくり」と「ひっくる」について
使用例: 「せっかく 並べたあのに(並べたのに)
  風で みんな
    
ひっくるけえっちまった(裏返ってしまった)




「ひっくり」と「ひっくる」について

「ひっくけえる」と「ひっくけえる」は似ていますが、
厳密に全く別の言葉となっています。

この紛らわしい違いに当方は未だどっちがどっちだか覚える事が出来ず、
「あれ?『ひっくりけえる』って『裏返る』事だっけ?」
と祖母に尋ねてしまったりするのですが、
祖母は一寸の迷いも無く
「『ひっくりけえる』は『ひっくりけえる』じゃんかなあ!」
と返して来ます。



「ひっくるまる」=「引き包まる(ひきくるまる)」=「さっと包まる(くるまる)」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「さみいなあ(寒いなあ)
  もう一枚 あにっか(何か)
    引っ掛けて行きてえな(羽織って行きたいな)
「ほいじゃあ
(それでは)
  この 炬燵布団にでも ひっくるまって(包まって行け)



「ひっくるめる」=「引き括める」=「ひとまとめにする」
使用例: 「昨日の分も
  今日のと ひっくるめて
    払うだあ
(払うです=払います)



「ひっこぬく」=「引き抜く」
使用例: 「あすこじゃあ(あそこの無人販売所では)
  畑から ひっこぬいて来て すぐのを(採りたての物を)
    売ってんな(売っているな)



「ひっこむ」=「引き込む」=「出ていた物が引き収まる」
使用例: 「恥ずかしい とって(恥ずかしい と言って)
  部屋へ ひっこんじまった(引き込んでしまった)
    可愛い子じゃんか(可愛い子ではないか)



「ひっこめる」=「引き込める」=「出ていた物を引き収める」
使用例: 「そんな みすぼらしい物
  客に 見せるもんじゃねえや!
(見せるものでは無いよ!)
    ひっこめとけよ!」



「ひっころがる」=「引き転がる」=「強く転がる」
「ひっころばる」=「引き転がる」=「強く転がる」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「走ってえる途中で(走っている途中で)
  じでんしゃごと(自転車ごと)
    ひっころばっちまったらしいでえ
      
(強く転がってしまったらしいぜ)



「ひっころぶ」=「引き転ぶ」=「強く転ぶ」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「岩場で あしい(足を) 滑らせてな(滑らせてね)
  ひっころんで 骨に ヒビが へえったんだとよ(入ったのだとさ)



「ひったぎる」=「引き切る」
使用例: 「セールスが ひつっこくて(しつこくて)
  イライラ すっから(するから)
    電話線を ひったぎってやった」



「ひっちがえる」=「違える(身体を捩じって筋を痛める)」
使用例: 「にさんちめえに(二〜三日前に)
  ラジオ体操 してえて(していて) ひっちげえたのよ」



「ひっちかる」=「引き叱る」=「強く叱る」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「情けは 無用だあよ(無用だよ)
  ひっちかってくれやあ(きつく叱ってくれれば)
    いい薬にならあ(良い薬になるわ)



「ひっちぎる」=「引き千切る」
使用例: 「毛布の 取り合いっこ してえて(取り合い遊びを していて)
  犬に ひっちぎられた



「ひっちねくる」=「引き抓る」=「強く抓る」
「ひっちねる」=「引き抓る」=「強く抓る」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「先輩に ひっちねられたんだあよう(強く抓られたのだよ)
  しりとりで 負けたあ だけなのによ(負けた だけなのにさ)



「ひっちばる」=「引き縛る」
使用例: 「そんな物 ひっちばって 外に 転がしとけ」



「ひっちゃがむ」=「しゃがむ」「屈む」
使用例: 「頭が めえてるでえ!(見えてるぜ!)
  もっと 低く ひっちゃがめよう!(しゃがめよ!)



「ひっちゃばく」「ひっつぁばく」 をご覧ください。



「ひっちゃぶる」=「引き破る」
使用例: 「何時まで
  あけっくちを
(開け口を) 探してんのよ(探しているのよ)
    めんどくせえ事 してねえで(面倒くさい事を していないで)
      ひっちゃぶって 開けちめえよ(開けてしまえよ)



「ひっちらかす」=「散らかす」
使用例: 「どう暮らしたら
  ここまで ひっちらかせるんだんべ
(散らかせるのだろう)



「ひっつぁばく」=「引き捌く」
「ひっちゃばく」=「引き捌く」
使用例: 「こまっかく(細かく) ひっつぁばいた
  ゴミっぷくろに
(ゴミ袋に) へえった(入った)



「ひっつぁる」=「引き去る」=「後退りで去る」
使用例: 「あによ(あれ?)
  山田さんが いねえじゃんか(居ないではないか)
「ああ さっき
  コソコソ ひっつぁあって
    出てえったあでえ
(出て行ったぜ)



「ひっつく」=「ぴったりと付く」
使用例: 「おめえんとこの(お前の所の) 子供は
  仲が いいな
    いっつも
(いつも)
      ひっついて 歩いてんじゃんか(歩いているではないか)



「ひっつける」=「ぴったりと付ける」
使用例: 「椅子を ひっつけて 並べやあ(並べれば)
  余分に 座れるんじゃねえか?(もう数人は 座れるのではないか?)



「ひっぱたく」=「引き叩く(はたく)」=「勢い良く叩く」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「あねきに(姉に)
  しりい尻(を) ひっぱたかれて
    やあっと
(やっと) 風呂に へえった(入った)



「ひっぺがす」=「引き剥がす」
使用例: 「よう(ねえ)
  剥がれかかってんじゃんか(剥がれかかっているではないか)
    ひっぺがしちまえよ…
      ひっぺがしてやろうか? ひっぺがしてやるよ!」



「ひっぽおる」=「引き放る」=「投げる」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「人に 物を 渡す時に
  ひっぽおるんじゃねえや!
(投げるのではないよ!)



「ひねりくる」=「捻りくる」=「捻る」
使用例: 「よう(おい)、 お母さん
  台布巾の 絞りが 足りねえよ
(足りないよ)
    ほれみろ(ほら、見ろ)
      拭いたら 机が
        びちゃびちゃに なっちまったあ
(なってしまった)
 もっと強く ひねりくらねえと(捻らないと)
   いけねえでえ(いけないぜ)
     憎らしい奴の事でも かんげえながら(考えながら)
       ギューッと やるんだあよ(やるのだよ)
  ほれ(ほら)
    もう いっぺん(一度)
      ちゃんと 絞って来てくれ」

「はい、分かりました お父さん」



「えいっ こんちくしょう!
  偉そうに 指図なんかあ
(指図なんか) しやがって!
    こんけんの事ぐれえ
(このくらいの事ぐらい)
      自分で やれってんだ!(やれと言うのだ!)
 あたしは おめえの(お前の)
   お母さんじゃあねえや!(お母さんではないわ!)
     ギューーーーーーーッ!! きーーーーーーーーっ!!」



「よう(ねえ)、お母さん、」



「ひょうぐる」=「勢い良く流れ出す(「ピューッ」っと)」
使用例: 「やだよう!(嫌だよ!)
  どうも 出が わりいと(悪いと) 思ったら
    ホースの とちゅうっから
(途中から)
      水が ひょうぐってらあ!(ひょうぐっているわ!)
 あで(何で) こんなあ所に(こんな所に)
   穴が 開いちまったんだかなあ!(開いてしまったのだかな!)



「びりくみだす」=「ビリビリと汲み出す」=「押されて食み出す」



「びりくむ」=「ビリビリと汲む」=「押されて食み出す」
使用例: 「あ〜あ〜
  お腹に力を入れたら
    ウンコが びりくんじまった
(びりくんでしまった)
 ぱんづを(パンツを)
   取りけえるようだあ(取り替えなければならない事態だ)



「ひんなめる」=「引き舐める」=「舐める」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「大袈裟に 騒ぐんじゃねえや(騒ぐのではないわ)
  そのけんの(そのくらいの)
    かすりっきずなら(かすり傷なら)
      ひんなめときゃあ(舐めておけば) 十分だ」



「ひんぬける」=「引き抜ける」
使用例: 「あつお君と あすんでたら(遊んでたら)
  腕が ひんぬけちまった
    どうすべえ
(どうしよう)
「どうするも あにも
(どうするも何も)
  脱臼したあなんて(脱臼したなんて)
    お母さんに 知れてみろ
 またか! って
   ぜってえ
(絶対) おごられっから(怒られるから)
     ばれねえように(ばれない様に)
       澄まして けえれ(帰れ) てっちゃん」



「ひんねじくる」=「引き捩じる」=「捩じる」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「あたしの 髪は うねってっからよ(うねってるからね)
  ひんねじくってっから(捩じってから)
    ピンで 留めねえと(留めないと)
      納まりが 付かねえのよ(付かないのよ)



「ひんのむ」=「引き飲む」=「飲む」
  ★ この場合の「引き」には名詞としての意味は無く、
【後ろに来る動詞の意味を強めたり語調を整える】役割をしています。
使用例: 「あたしったらよう(私ったらさ)
  貰って すぐに
    飴を ひんのんじまってな
(飲んでしまってね)
 ああ 惜しい事を しちまったもんだ(してしまったものだ) って
   肩あ落としてたら
(肩を落としてたら)
     おばあちゃんが
       もう ひとっつぶ
(一粒) くれたあのよ(くれたのよ)
         あたしは おばあちゃんが 大好きだあ」



「ひんまがる」=「(物体が)曲がる」
使用例: 「おっこちて(落ちて)
  おっころばって(転がって)
    ぶっついて(ぶつかって)
      ひんまがったあ」



「ひんまげる」=「(物体を)曲げる」
使用例: 「くちい(口を) ひんまげて
  仏頂面してらあ
(仏頂面しているわ)
    気に食わねえ事が(気に食わない事が) あんなら(あるなら)
      くちい出して(口に出して)
        いやあ いいのになあ!(言えば良いのにね!)



「ひんむく」=「引き剥く」
使用例: 「あによ(何よ) なっちゃん
  手伝ってくれんの?
(手伝ってくれるの?)
    いつも わりいな(悪いね)
 そいじゃあよ(それじゃあさ)
   そこに 玉葱が じったま(十玉) あっからな(あるからね)
     皮を 全部
       ひんむいてくれっと(剥いてくれると)
         助からあ(助かるわ)



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「ぶっかる」=「ぶつかる」
使用例: ぶっかった所が
  へこんでんべえ?
(凹んでるだろう?)
    まーちゃんに なおせっか(直せるか)
      きいてくらあ(聞いて来るわ)



「ぶっくじく」=「強く殴る」
使用例: 「いい加減
  はらあ立ったからよ!
(腹が立ったからさ!)
    ぶっくじいて 黙らせて来たあ!」



「ぶっける」=「ぶつける」
使用例: 「足の指を ぶっけるとよう!(ぶつけるとさ!)
  のた打ちまわるっくれえ(のた打ち回るくらい)
    いてえな!(痛いな!)



「ぶっこくる」=「強く殴る」「ぶん殴る」
使用例: 「チャンピオンに 会うんだけんどよ(会うのだけれどね)
  失礼を しちまわねえか(してしまわないか)
    しんぺえだ(心配だ)
      さすがに ぶっこくられや(ぶん殴られは)
        しねえだろうけんど(しないだろうけど)
          ドキドキすらあ(ドキドキするわ)



「ぶっこわす」=「打ち壊す」=「破壊する」
使用例: 「すげえなあ!(凄いな!)
  どうやって ぶっこわしたんだんべ(破壊したのだろう)
    おっかねえ(恐ろしい) 女だな!」



「ぶったたく」=「打ち叩く(たたく)」 ※強く叩く
使用例:




使用例:
「あにきに(兄さんに)
  ぶったたかれたところっから(強く叩かれた所から)
    血が 出てえる!!(出ている!!)
      と思ったら
        こりゃあ
(これは) 鼻水だあ」
「揺すったあ くれえじゃ(揺すったくらいでは)
  うちの お父さんは
    ぜってえ
(絶対) めえ さまさねえで(目を覚まさないぜ)
 布団 ひっぺがしてな(布団を引き剥がしてね)
   ぶったたいて おっころがして(転がして)
     やっとこさ 起きるだ(起きるです=起きます)



「ぶっつぁありこむ」=「座り込む」
使用例: 「何処も 行く所が ねえから(無いから)
  朝から 一人で コタツに へえって(入って)
    ぶっつぁありこんでたんだあよ(座り込んでいたのだよ)
 よう(ねえ) ともちゃんよ(ともちゃんさ)
   急ぎじゃねえなら(急ぎの用事がないなら)
     寄ってけよ(寄って行きなさいよ)
       ミカンが あっから(有るから) 食ってけ(食べて行け)



「ぶっつぁる」=「座る」
使用例: 「よう(なあ)
  主賓の席に
    偉そうに ぶっつぁってんのは
      ありゃあ
(あれは) 誰よ(誰?)



「ぶっついた」=「打ち付いた」=「ぶつかった」
使用例: 「車に ぶっついたあとって(ぶつかったと言って)
  騒いでたあで(騒いでいたぜ)



「ぶっつかる」=「打ち付かる」=「ぶつかる」
使用例: 「ああいうのに(ああいう人に=あの様な人に)
  何時 ぶっつかっ(ぶつかるか=出会うか)
    わからねえからよ(分からないからさ)
      護身術でも ならっとくべえかな(習っておこうかな)



「ぶっつく」=「打ち付く」=「ぶつかる」
使用例: 「左の道を
  ずうーっと まっつぐ
(真っ直ぐ) 行くとな(行くとね)
    暫くして
      八百屋に ぶっつくからよ

        (T字路に在る八百屋に着くからさ)
          そこを みぎい(右に) まがりゃあ(曲がれば)
            じきに 大通りに 出れるで(出れるぜ)



「ぶっつける」=「打ち付ける」=「ぶつける」
使用例: 「よーし、
  ほいじゃあ
(それでは) こっちい(こっちに)
    ボールを 投げてみろ!
      ちいせえ子に
(小さい子に)
        ぶっつけねえように(ぶつけないように)
          きいつけて(気を付けて)
            放るんだあでえ!(放るのだぜ!)

 ひゃあっ!
   あんだよ
(何だよ) そうちゃん!
     今 わざっと
(わざと)
       お父さんに ぶっつけたんべ!(ぶつけたろ!)



「ぶっつぶす」=「打ち潰す」=「潰す」
使用例: 「だあから(だから) 早くに
  ぶっつぶしときゃあ
(潰しておけば)
    良かったんだあよう(良かったのだよ)
 新米の 若造が!(若造め!)
   俺らのマドンナを
     独り占めにしちまって
(独り占めにしてしまって)
       ずりいや!(ずるいよ!)



「ぶっとおる」=「打ち通る」=「通る」
使用例: 「トンネルが 出来たって 言うじゃんか(言うではないか)
  あんなあ所をな(あんな所をね)
    よおく(良く) ぶっとおったなあ」



「ぶりっかえす」=「ぶり返す」
「ぶりっけえす」=「ぶり返す」
使用例: 「治りかけだったあのに(治りかけだったのに)
  ぶりっけえしちまってよ(ぶり返してしまってさ)
    あんでって(何でって)
      雪が降って来て 嬉しかったんだあよ(嬉しかったんだよ)
        つい 油断して
          外へ 出ちまった
(出てしまった)



「ぶりまく」=「振り撒く」
使用例: 「桑の葉が 刻み終わったから
  おきゃあこ に
(お蚕に)
    ぶりまく(振り撒くです=振り撒きます)
  ★ 桑の葉は『おきゃあこ』のご飯です。



「ふんじばる」=「縛る」
使用例: 「こいつを
  こうして こうやって
    ふんじばって置けば
      もう 安心だあ
(安心だ)



「ふんづぶす」=「踏み潰す」
使用例: 「ハムちゃんがよう(ハムスターがさ)
  いつの間にっか(何時の間にか)
    カゴから 出ちまって(脱走してしまって)
      めっからねえのよ(見つからないのよ)
 部屋からは
   出てねえからな
(出てないからね)
     その内 でてくっとは(出て来るとは)
       思うけんど(思うけれど)
  それよか(それよりか)
    ふんづぶしゃあしねえかと思って
      (踏み潰しはしないかと思って)
        気が気じゃねえや(気が気じゃないよ)



「ふんびろがる」=「広がる」
使用例: 「邪魔じゃんかなあ!(邪魔ではないかな!)
  道路 いっぺえに(いっぱいに)
    ふんびろがっちゃよう!(広がってはさ!)



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「へえる」=「入る」
使用例:

使用例:
「こたつに へえる
  すぐ ウトウトしちまう
(ウトウトしてしまう)
「新しく へえって来た人が
  無口で はなしづれえ
(話辛い)



「へずる」=「削り取る」
使用例: 「手すりが ささくれだってたからな(ささくれ立っていたからね)
  危ねえと思って(危ないと思って)
    へずってたら(削り取っていたら)
      使ってえた刀で(使っていた刀で)
        怪我あ しちまったあ(怪我をしてしまった)



「へっこむ」=「へこむ(凹む)」
使用例: 「はらあ(腹が) 減って
  はらあ(腹が) 減って
    これ以上 腹が へっこんだ
(へこんだら)
      あたしは しんじまうよう!
(死んでしまうよ!)



「へばりっつく」=「へばり付く」
使用例: 「さっきっから(さっきから)
  お母さんに へばりっついて
    離れねえじゃんか(離れないではないか)



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「ほおつれる」=「ほつく」=「目的も無くうろつく」
使用例: 「公園にゃあ(公園には)
  暇で ほうつれてる おじさんが
    いっぺえいんべえ?
(いっぱい居るだろう?)



「ほおめる」
  =「食べ物を口に入れてやる」(赤子・子供・大人・老人・病人など関係なく)
使用例: 「最期の時に
  『水が欲しい』言うからよ
(「水が欲しい」と言うからさ)
    ほおめてやったら 良い顔 したんだあでえ(したのだぜ)



「ほきた」=「葉が育った」
使用例: 「今年は 桑の葉が
  立派に 良く ほきてらあ
(育っているわ)



「ほきだす」=「吐き出す」
使用例: 「だあから(だから) 不味いって
  言ったあじゃんかよう!
(言ったではないかよ!)
    ほきだしちまいな!(吐き出してしまいな!)



「ぼっかあれる」=「ぶっ壊れる(打ち壊れる)」=「壊れる」
「ぼっこわれる」=「ぶっ壊れる(打ち壊れる)」=「壊れる」
使用例: 「こりゃあ(これは)
  ぼっこわれてるでえ(壊れてるぜ)
「あんだよう
(何だよ)
  ぼっかあれてたのか
    かなあねえなあ
(敵わないな)



「ぼっこす」=「ぶっ壊す(打ち壊す)」=「壊す」
使用例: 「ガタガタで
  ほっとくと危ねえから
(放っておくと危ないから)
    大家が ぼっこして 始末したんだんべ(始末したのだろう)



「ぼっこわれる」「ぼっかあれる」 をご覧ください。



「ほっつきあるく」=「うろつき歩く」
使用例: 「あの子は 暗くなるまで ほっつきあるって(うろつき歩いて)
  いってえ(一体) どけえ(何処へ)
     行ってるんだんべ(行っているのだろう)



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「まぜっかえす」
  =「まぜ返す」(会話の途中に入り込んで話題を変えたり戻したりする事)
使用例: 「おめえよう(お前よ)
  もう その話は
    終わりに したんだあから
(したのだから)
      わざわざ まぜっかえすなよ」



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「みもんだえる」=「身もだえる」
使用例: 「おめえ(お前) 夜中に みもんだえてたあで(身もだえてたぜ)
  わりい夢でも(悪い夢でも) 見てたんだんべ(見てたのだろう)



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「むけえる」=「迎える」
使用例: 「くだらねえ(下らない) 余興なんか
  するもんじゃあねえや
(するものではないよ)
    静かに むけえて 祝ってやれよう!(祝ってやれよ!)



「むる」=「漏れる」(空気や水が)
使用例: 「昔の家は むって てえへんだったなあ(大変だったな)



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「めえる」=「見える」
使用例: めえねえから(見えないから)
  メニュー読んでくれる? 寿司は有るか?」



「めっかる」=「見つかる」
使用例: めっかった
  まだ めっからないか…
    早く めっかると いいな」



「めっける」=「見つける」
使用例: 「誰が めっけてくれたのよう(見つけてくれたのよ)
  ありがてえなあ(有難いな)



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「もしっつける」=「燃し点ける」=「燃やす為に火を点ける」
  ★ 【焚火をする時】や【竈に火を入れる時】に言って使います。
使用例: 「おめえ(お前) さっきっから(さっきから)
  あにを(何を) せっせと
    裏庭に 運んでんのよ
(運んでいるのさ)
      ご苦労だあな…(ご苦労だな…)
 …?
   ……???
  あっ! よう!
(ねえ!)
    そりゃあ(それは) 俺の
      コレクションじゃんか!
(収集物ではないか!)
「ふんっ ほうだよ
(そうだよ)
  今 もしっつけようと
    思ってえた 所だあ
(思っていた 所さ)
「あんだと?!
(何だと?!)
  おめえ(妻よ) あで(何で)
    そんなことお すんだあよう!(そんな事を するのだよ!)
「うるせえ!
(うるさい!)
  やすみっちゃあ(休日と言えば)
    ゲームべえ してえて(ゲームばかり していて)
 おめえ(夫よ) 一度だって あたしを
   外へ 遊びい
(遊びに)
     連れてって くれたあ事が あっか!?(くれた事が あるか!?)
  ああっ! 憎らしいったら ねえや!(ないわ!)
    こんな物 ちりっぱと(塵&葉と)
      いっしょくたにして(ごちゃ混ぜにして)
        燃して くれらあ!!(燃やして くれるわ!!)



「もやける」=「(発酵して)膨れる」
使用例: 「あ、 もしもし 姉さん?
  あのよう
(あのさ)
    さかまんの(酒饅頭の) 生地がな(生地がね)
      いっくら(いくら) 経っても
        もやけねえ
(膨れないで)
          困ってんだあ(困ってるです=困っています)
 ほうよ(そうなの)
   どうすりゃあ(どうすれば) いいのか
     おせえて貰おうと
(おしえて貰おうと) 思ってな(思ってね)
       電話して みたっちゅうわけよ(みたと言う訳なの)
  …ああ
(うん)
    ふうん、
      ほうか…
(そうか…)
   でもよ(でもさ) 姉さん
     そいでもよ…
(それでもさ…)



「もよおす」=「雨や雪が降り出しそうに見える」
使用例: 「嫌だよ
  
もよおして 来たあじゃんか(来たではないか)
    こりゃあ(これは)
      ひとっぷり(一降り) あっかもな(有るかもな)
 ハア…、
   今のうちに 布団を しまっとくべえ
(仕舞って置こう)
     ハアア!
       せえっかく
(折角) 干したのに
         ばかみた!
(馬鹿を見たよ!)



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「やっかむ」=「妬む」
使用例: 「気にするなあ(気にするな)
  おめがえ(お前が) 幸せそうだあから(幸せそうだから)
    やっかんでるんだあよ(妬んでいるのだよ)



「やみのす」=「病みのす」=「病気が治る」
  ★ 「のす」は「伸す」かもしれません。
使用例: 「一時は 駄目かと
  思ったあけんど
(思ったけれど)
    よく やみのせたなあ」



「やりっけえす」=「やり直す」
使用例: 「この 件を(くだりを)
  まちげえちまったんだあよう
(間違えてしまったのだよ)
    だいぶん 戻って
      やりっけえすようだあ
        
(やり直さなければならない事態だ)



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「ゆっつける」@=「結び付ける」
使用例: 「あすこの(あそこの) 会館じゃあ(会館では)
  脱いだ靴を みんなんじゅうで(皆が)
    でいりっくちに(出入口に) 脱ぎっぱなしに
      すっからな
(脱ぎっぱなしに するからね)
 自分の靴だって すぐ 判るように
   あたしは 赤い紐を ゆっつけた 洗濯バサミを
     かかとんところに
(踵の所に)
       止めて置くんだあよ(止めて置くのだよ)



「ゆっつける」A=「ゆっつけ(結い付け帯)で子供を背負う」
使用例: 「てるちゃんを 背中に ゆっつけて
  畑仕事 してたんだあでえ
(してたのだぜ)



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「よじくる」=「よじる」
使用例: 「笑い過ぎて 腹が よじくれたあよ!(よじれたよ!)
  久々に おもしれえ(面白い) 噺家だったあ(噺家さんだった)



「よっちゃくばる」
  =「寄っ蹲る(よっつくばる)」=「数人で寄り蹲る(うずくまる)」
使用例: 「女べえで(女ばかりで) よっちゃくばって
  作戦を 練りに 練っただあ
(練ったです=練りました)



「よばある」=「呼び回る」(家出や行方不明の人を探して呼び回る)
「よばわる」=「呼び回る」(家出や行方不明の人を探して呼び回る)
使用例: 「みんなで 手分けして よばあるらしいから
  簡単に めっかるべ
(見つかるだろう)



「よりっつく」=「寄り付く」
使用例: 「アメえ(飴を) 持ってる時っしか(持っている時しか)
  孫が よりっつかねえ(寄り付かない)
    あんでだんべ…(何でだろう…) なあ、 ばあさん…」



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