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八王子の方言

〜祖母(大正生まれ)の話し言葉〜

 

付録






方言について頂いたメッセージ

皆さまのお便りと当方からの]お返事を掲載しております。





2012年3月13日(Thu) りえ

はじめまして。

八王子出身のりえと申します。

今は神奈川に住んでいますが、年を取るにつれて(当方アラフォーです)、八王子が恋しくなってきており、今日、はなふさ あんにさんのページにお邪魔させていただきました。とても詳細な記録で感服いたしました。

母方はずっと八王子南部にいた家系で、親類のおじちゃん・おばちゃんは八王子弁をしゃべっていました。「あによ」や「しょうがあんめえ」など・・・今はおじ・おばも多くが亡くなってしまい、耳の中の記憶になってしまいました。

たまに、母は「そろそろ行くべえよ」とぽろりと言ったりしますし、数年前タクシーを利用した際、ドライバーさんがもろ八王子イントネーションだったりという場面に合うと何だか楽しくなります。

父は文京区の生まれ育ち、成人してから八王子へ来たので、父の言葉はまるっきり東京弁なのだと思っていたのですが、父がよく言っていた「いいかげんぶし」という言葉が八王子弁だと知って驚きました。そういえば父の言葉はほかにも怪しい・・・

はなふさ あんにのページを楽しく見させていただいたのですが、掲示板に来てまたびっくり!落語の「百川」の話題が出ているではありませんか。
私も志ん生が好きで、志ん生の「百川」しか聞いたことはありませんが、あれは志ん生らしい「雰囲気田舎言葉」だと思っています。志ん生の「祇園祭り」という演目を聞いたことがありますが、京都弁も「雰囲気京都弁」で、お世辞にも上手とは言えないものでしたが、志ん生ならばと許せてしまいます。

あまり上手に書けずにすみません。標準語を話しているつもりの私は、言語学の勉強をしている友人に「君の言葉は八王子イントネーションだ」と言われて以来、八王子の言葉その他が気になっています。
余談ですが、少し前「ブラタモリ」に、八王子(御陵線跡)を訪問してくださいという嘆願メールを出しました。

これからも、はなふさ あんにさんのように、八王子を愛していきたいと思っています。ありがとうございました。






2012年3月29日(Thu) はなふさ あんに

はじめまして。こちらこそ。

「日野市生まれ・3才から八王子育ち」のはなふさ あんにです(悔しー!)。こんにちはー!

私か祖母か、どっちかが死んだらこの「八王子方言」のページを完成させる事が出来なくなるので、早く調査を終わらせたいのですが、なかなか時間が作れず祖母に会いに行けないでおります…。

まあ、しかし、訪ねる事が出来たとしても、祖母は【くっちゃべる(話す)のが大好き】なので、直ぐに話が逸れて話が止まらず、訪問した目的が遠のき、3時間滞在して資料の1ページしか調査できない時もあります…(うなだれ)。
資料の「あ」から「わ」まで、早々に終わらせたいのに、まだ「お」に入ったばかりです。うえ〜ん。涙。

…ですので、まだまだ、のろのろとですが「祖母の八王子弁」は増殖中です。ぜひまた、お暇な時にでも覗きにいらしてくださいね。

りえ様の耳に残る、先代の方々の声を引き出せるように頑張ります。期待していて下さい!(おっと、何の根拠もなく強気に出ちゃったよ。どうしましょう。おろおろ。)


ご結婚か、お仕事で、八王子を離れられたのでしょうか?
りえ様は恐らく私より先輩ですね。ご自分では標準語(東京弁)を話していても「君の言葉は八王子弁イントネーションだ」と見抜いたご友人の博識振りには感服です。

りえ様は、八王子弁話者、しかも戦前生まれの方々が身近に多くいらっしゃる場所でお育ちになられ、知らない内にイントネーションが移ってしまったのではありませんか?
「八王子弁が染みっついちまって直せねえだあよう!」みたいな人々の中で。笑。

当方の親族では祖母以外『完璧な八王子弁』を話す者がおりませんでしたので、私は完全に東京弁です。イントネーションを注意された事もありません。

戦後教育を受け、首都東京で洒落た言葉(標準語・東京弁)を使わざるを得なかった両親達に育てられて来た、我々世代(1960年代以降頃)の子供達は、「八王子弁」があることすら知らなかったと思います。私を含め。

しかし、未だ八王子弁を話す70歳以上の親族をお持ちで、共に暮らせている【お孫さん】【ひ孫】さんの中には「八王子のイントネーション」を少しですが受け継いでいる子がいる様子です。

※スーパーやファミレスなどで、たま〜に完璧な多摩弁を使っているオジ様オバ様に出くわします。(こっそり聴き耳を立て、じっと盗聴…。悪。)

先日は女子高生が「行くべ(行こう)」と、友人に声をかける所を耳ににしましたが(恐らくやんちゃな子です)、やはり祖母の八王子弁のイントネーションとはちょっと違うな、と思いました…。
彼女の発音は「行くべ」の「く」に高いアクセントがついており、祖母の場合は「行くべ」の「べ)」に高いアクセントが付きます。
おそらく、彼女が使っていたのは「若者言葉」の域から生まれた産物でしょうね。

八王子のこちら田舎町にも、外国からいらした方々が多く住み始めていて、スーパー等に行くと、英語やら中国語やら韓国語やらフィリピン語やらヒンディー語やらアラビア語やら、とにかく何処のお国の言葉だかすら判らない語が飛びかい、「何を話しているんだろう」と興味津津です。スパイ気分。フムフム。

23区並みとは言えませんが、とうとう文化や歴史の転換期が多摩地域にもやって来たのか…と感じています。みんなと仲良く暮らして行きたいですね。

あ、それから、大阪の人は絶対に標準語を使わないですね!!(笑)あと、京都の人とか!あの根性の座ったプライドは、たくましいです…。(いつか大阪へ行ったら、八王子弁で対抗してやりましょう。!)


ぬああああにい!「八王子弁のタクシー運転手」ですとー!?私も乗りたいですー!どこに隠れて居やがったんだようー!!ああ、会って(乗って)みたいですー。
…て言うかタクシーに乗る金がねえや…。涙。駅から自宅までハイヤーを使うと2千5百円くらいかかるのさ〜。
※マメ知識:「タクシー」の事を祖母は「ハイヤー」と呼びます。


お父様が「いい加減ぶし」を使っていらっしゃったとの事。
これは「八王子弁から生まれた」と言うより、もっと古い時代の広い地域「武蔵国」で使われていた言葉だと思います。八王子以外にも、埼玉、群馬、茨城などでも使われていたらしく、「江戸八百八町」が生まれる、前か後かは、判りませんが「関東平野」に広まっていた言葉なのでしょう。

つまり、江戸でも古くから使われていた可能性が強く、りえ様のお父様が、文京区で習得した可能性もありえます。
それに、「いいかげんぶし」って、何か恰好良くないですか?田舎臭くないし、江戸っぽい「粋」と言うか…
もちろん、お父様が八王子で誰かに教わり気に入って使っていた可能性も捨て切れません。

言葉の発祥の地を定める事は本当に難しいですね。


五代目 古今亭志ん生さんの「百川」ですが、主人公が自ら出身地を語っていても、それが「その土地の方言である」と言う根拠は確かに、りえ様のおっしゃる通り、無いですよね…。

「田舎っぽさ」を出す為に噺家さん方は面白い所を選んで、自分と相性の良い(姿恰好・声質・趣向)の田舎者を創り表現されていると言う事であれば、そうすれば円生さんがどの話の中でも田舎者が「〜でがす」と「がす」「がす」言っている理由が分かった気がします。

残念ながら、私は、志ん生さんの「祇園祭」を聴いたことが無いのですが、京都弁ですか!恐らく「可愛らしい京都人(風)」になっているのでしょうね。探して聴いてみますね!
あの名人の志ん生さんが、いくら頑張っても他方言を喋れない。地元民には不自然に聞こえる。でもそれを忘れさせるくらい、落語とは「方言」よりも「表現」でお客さんを引き込ませる物なんですね。あらためて、別の意味で、落語家さん達の力量を感じました。
貴重なお話をありがとうございました。(りえ様のお陰でひとつ利口なっちゃいました。へっへっへ…。)


いつでも、八王子へ帰っていらして下さいね。西へ行けば行く程、まだまだ八王子らしさが残っています。バスが1時間に1本しかない(ギャー!)所以外は、もう殆ど住宅で埋め尽くされて、痛くも痒くも面白くも無いですが、
りえ様が八王子に戻っていらっしゃれば、ご先祖さま方は大変喜んで下さると思います。
「おめえに会いてえとって、皆で言ったんだあでえ」と必ず歓迎して下さるでしょうね。それから、ご先祖様方に「八王子が大好きよ」と伝えて差し上げて下さい。お墓の中でドンチャン騒ぎが始まりますから!!スカラカチャンチャン♪

どうせなら、八王子にお引っ越しを!!ホッホッホ!


それではこの辺で。
このたメッセージをありがとうございました。

 

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