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!御注意下さい!
【八王子の方言(八王子弁)】と名を付けてはいるものの、八王子の一集落で生まれ育った人間の内の「ひとり」である祖母の口癖を集めただけですので、全てが『八王子全土で使われている方言』と言える根拠は全く御座いません。『方言でも何でもない祖母の造語』が混ざっている可能性も捨てきれませんので、その点ご了承の上お付き合い下さい。
また、言語に関する専門知識が皆無の人間によって纏められた為、勘違いや思い違いが有る可能性が大いに御座います。つまり、八王子中を調査した訳でも無く、素人が趣味の一環で制作した物ですので、【八王子の方言(八王子弁)】として学術的に御利用頂くのは絶対にお止め下さい。ただし、八王子の一地域の方言を話す一個人の資料として御参考頂く分には一向に構いません。お役に立てます様でしたら、どうぞ御自由に御活用くださいませ。(引用される場合など、御連絡を頂く等のお気遣いは不要です。)
※2011年6月12日追記:
祖母への調査を開始した所、「おじいさんが良く使って言っていた」「近所の人が使って話していたのを聞いた事がある」と祖母が証言する、【祖母の人生の中では使われて来なかった八王子弁】が多数出て来ました。“祖母の口癖を集めた”との文句を前提にした当資料ですが、しかし、八王子から一度も離れずに住み続けて来た祖母の記憶に残っている時点で、それらも「八王子弁」であると見なし同等の扱いで区別せずに掲載して参ります。祖母が生まれた1920年代以前の村民が使っていた「八王子の方言」を御紹介している部分も有ると言う事で、ぜひ、お楽しみ頂ければ幸いです。








(東京都八王子市西部地域の方言)



〜祖母(大正生まれ)の話し言葉〜


〜八王子弁のイントネーションについて〜

決定的な特徴は
文末(助詞 )に高いアクセントを取り発音する事です。
分かり易く御説明しますと、
「俺はやってない!やってないよぉ!」
と刑事に訴えている時の音程に近いです。


※「〜で。」「〜でえ。」「〜な。」「〜なあ。」「〜よ。」「〜よう。」「〜とよ。」


ご利用の際はぜひお試し下さい。

尚、助詞以外にも標準語とは違うアクセントを取る単語が多々あります。
音程を変換する能力を身に付けられたら、都度ご紹介して行きたいとは思っております。




*形容詞に現れる八王子弁




移動します→






「あおじれえ」=「青白い」
使用例: 「たっつぁんがよ(辰次さんがさ)
 まあた(また) 死人みてえな(死人みたいな)
  あおじれえ顔して 出て来てよう(出て来てさ)
   えぇ?
    何処からって おめえ(お前)
     決まってんじゃんか(決まってるではないか)
      いつもの 献血所 っからだあよ!(からだよ!)



「あけえ」=「赤い」
使用例: 「よう(ねえ) お母さん
 あにきの
(お兄ちゃんの)
  ひだりっかたの(左の方の)
   ほおっぺたにな(頬にね)
    あけえ 紅葉(もみじ)が
     できてえるんだけんど…(出来ているのだけれど…)
      ありゃあ…(あれは…)
「しいっ!
 触れてやんなあ!

  (触れてやらないで!=触れないで上げて!)



「あせえ」=「浅い」
使用例: 「先輩の意見は
 いつなんどき 聞いても あせえ



「あせっくせえ」=「汗臭い」
使用例: 「でもよう(でもさ)
 ひとつきめえに(ひと月前に)
  洗ったばっかりなんだあでえ(洗ったばかりなのだぜ)
   あせっくせえ わきゃあ(訳は)
    ねえんだけんどなあ(ないのだけれどな)



「あちい」=「熱い」「暑い」
  ★ 「厚い」を「あちい」とは言いません。
使用例:
















使用例:
「焼き芋の
  いい匂いが すらあ
(良い匂いがするわ)
    よう(ねえ) こりゃあ(これは)
      焼けたあ やつか?(焼けた やつ?)
        一つ もらいてえな(貰いたいな)
          一つ 呉れよ(頂戴よ)
「幾らでも 呉れるよう!
(上げるよ!)
  好きなだけ 持ってって いいで(いいぜ)
    あ、 でも
 そっちかたに
(そっちの方に) あんのはよ(有るのはさ)
   いまさっき(今先=つい先刻)
     焚火ん中っから(焚火の中から)
       出したやつだあから(出したやつだから)
         あちい
(熱いぜ)
  こっちのを 持ってけよ(持って行きなよ)
    ほれ(ほら)
       こいなら(これなら) もてやあ(持てるわ)
「冬は ぬくくって(温くて)
  いいんだけんどな(良いのだけれどね)
    この時分にゃあ(この時期には)
      南っかたの(南の方の) 部屋は
        あちい
(暑いわ)



「あったけえ」=「暖かい」
  ★ 「温かい」は「あったけえ」では無く「ぬくい」と言います。
使用例: 「今日は あったけえ(暖かいね)
 上っ張り(うわっぱり)を

  はおらなくっても(羽織らなくても)
   いられやあ(いられるわ=過ごせるわ)
    ………
     やだよ
(嫌だよ)
      脱いだ 上っ張りが ねえ(無い)



「あぶねえ」=「危ない」
使用例: 「オォッとぅ
 サツだあ
(警察だ)
  あぶねえ あぶねえ



「あめえ」=「甘い」
使用例: 「覚悟は してえたけんど(していたけれど)
 あたしが かんげえる以上に(考える以上に)
  修行の道ってえのは(修行の道と言うのは)
   あめえもんじゃあ
(甘い物では) なかったあ(なかった)



「ありがてえ」=「有難い」
使用例: 「聞いつくれ!(聞いてくれ!)
 ありがてえ事に
  おとつい
(一昨日) ついに!
   登録者数が 1000万人を 突破したあ!!
(突破した!!)
    嬉しいっちゅうか(嬉しいと言うか)
     ここまで くっと(来ると) こええな!!(怖いね!!)



「あれえ」=「粗い」
使用例: 「紙の目の あれえほう(粗い方)が
 おもてだっちゅうけんどよ(表だと言うけれどさ)
  うらっかわに(裏側に) かいちゃ(描いては)
   いけねえなんて(いけないなんて) 法律は ねえで(無いぜ)
 そもそもの 話がな(話がね)
  表裏(おもてうら)を 決めたあ奴に(決めた奴に)
   あたしが 気い使う(気を使う)
    義理なんざ(義理など) ねえのよ(無いのよ)
     わかっか?(分かるか?) 先生」
「山田さん
 いいから 描き直しなさい」






「〜いい」=「〜易い」
使用例:





使用例:
「リモコンなんかはよ(リモコンなどはさ)
  いつも こうして おいて くれっと(くれると)
    分かりいい(分かり易いわ)
 あっちゃこっちゃに(あっちこっちに)
   やられちまうと(置かれてしまうと)
     探すのが ことなんだあよ(事なのだよ=骨が折れるのだよ)
「こりゃあ(これは)
  癖が なくって(無くて)
    食べいい(食べ易いな)
 土産に
   ふたっぱこ くれえ
(二箱 くらい)
     買ってけえるべえかな(買って帰ろうかな)



「いきれったい」=「蒸しているさま」「ムシムシするさま」
「いきれってえ」=「蒸しているさま」「ムシムシするさま」
使用例: いきれってえ日だあなあ!(ムシムシする日だね!)
  まあったく(全く)
    風呂場みてえじゃんか!(風呂場みたいではないか!)



「いじらしい」=「イライラさせる事」
使用例: 「男のくせに
  意気地が ねえでな!
(無くてねえ!)
    いじらしいったら ねえやっ(無いわっ)



「いてえ」=「痛い」
使用例: 「魚を 丸呑みにしたら 喉が いてえ
「鳥じゃあ(鳥では) ねえんだから(ないのだから)
  そういう無理は しちゃあいけねえよう(してはいけないよ)



「いぶい」=「煙たい」
使用例: 「煙が みんな
  こっちい
(こっちに) 流れて くらあ(来るわ)
    いぶくって
      目を 開けちゃあ
(開けては)
        いらんねえよ!(居られないよ!)



「いやらしい」
  =「厭味ったらしく嫌な事をするさま(人)」「わざと嫌な事をするさま(人)」
使用例: 「ひとが(他人が=私が)
  食事してえる時に(食事をしている時に)
    掃除なんか しなくったって(しなくたって)
      いいじゃんかなあ!(いいではないかねえ!)
        いやらしいなあ!(いやらしいね!)






「うざったい」=「不快」
「うざってえ」=「不快」
使用例:



使用例:
うざったい ハイ(ハエ=蠅)だな!
  何時まで 居座る気だんべ
(居座る気だろう)
    虫よけを つるっときゃあ(吊るしておけば)
      おんだせべえかな(追い出せるだろうかな)
「襟が うざってえ
  あで(何で) こんなあ(こんな)
    デザインに したんだかなあ!(したのだろうかねえ!)
 いってえ(一体)
   どこの ブランドだんべ(ブランドだろう)
(近年使われ出した若者言葉の「うざい」は、「うざったい」を語源にしているらしいです。)



「うざっぽい」=「茂った草むら等で露を感じる事」



「うすっくれえ」=「薄暗い」
使用例: 「こんな うすっくれえ所で
  本なんか 読んでいちゃあ
(読んでいては)
    おめえ(お前) 目を 悪くすんで(悪くするぜ)
 かねえ(金を) やっから(やるから)
   電気スタンドでも 買って来いよ」


「おめえ
(お前)
  まあだ(まだ) 明かりを 買ってねえの?(買ってないの?)
    金(かね)を やったあじゃんかなあ(やったではないかな)
 あんだと?(何だと?)
   あの金(かね)で
     『夜間照明が視力に与える影響と社会的損失の研究』
       っちゅう
(と言う) 本を
         買っちまっただと?
(買ってしまっただって?)



「うとい」=「仕事の能力が無い」



「うてえ」=「疎い」
使用例: 「そりゃあ(それは) おめえは(お前は)
  楽しいかも しれねえけんど(しれないけれど)
    おれは スポーツに 関しちゃあ(関しては)
      からっきし(からきし) うてえんだあよ(疎いのだよ)
        聞いてても ひとっつも(一つも)
          へえってこねえから(入って来ないから)
            もう 二度と そのテンションで 話してくれるな」



「うめえ」=「上手い」「旨い」「美味い」
使用例:


使用例:
「我ながら
  うめえことお
(上手い事を)
    言ったあ(言った) あはは」
うめえもんが(旨い物が)
  これでもかっちゅうくれえ(これでもかというくらい)
    うんと(沢山) 出てよ(出てさ)
 いい店だったから
   今度 おめえも
(お前も) 連れてって やらあ(やるわ)



「うるせえ」=「煩い」
使用例: 「しっかし(しかし)
  うるせえ バイクだあな!(バイクだな!)
 電柱にでも あしい(足を) 引っ掛けて
   ひっくりけえって(ひっくり返って)
     うめえこと(上手い事) 交番に
       滑り込んじまいや
(滑り込んでしまいは)
         しねえかな!(しないかな!)






「えごい」=「刺激の強い味」=「えぐい」
使用例: 「こりゃあ(これは)
  えごいからよう(えぐいからさ)
    嫌だったら
      食わなくってもいいで
(食べなくてもいいぜ)
        無理して
          食うこた
(食う事は) ねえや(無いわい)



「えれえ」=「偉い」
使用例: えれえ 苦労した らしいじゃんか(らしいではないか)
  立派んなってなあ(立派になってねえ)
    ほんに(本当に) えれえもんだあ(偉いものだ)






「おさねえ」=「幼い」
使用例: 「ああ! 誰かと 思ったら
  こんちは!
(こんにちは!)
    お宅は 何時 会っても わけえなあ(若いなあ)
      おさねえ顔 してっから(してるから)
        幼稚園児かと 思ったあで(思ったぜ)
          馬鹿 冗談だあよ(冗談だよ)



「おせえ」=「遅い」
使用例: 「あたしは 歩くのが おせえからよ(遅いからさ)
  気にしねえで(気にしないで)
    先い(先に) 行っちまってくれて いいで
      
(行ってしまってくれて いいぜ)
        でえじょうぶだあよ(大丈夫だよ)
          ちゃんと 後ろっから(後ろから)
            付いてくからよ(付いて行くからさ)
「黙って 歩け 泥棒」



「おぜえ」=「狡い」
使用例: 「さっきっから(さっきから)
  兄貴べえ(兄さんばかり)
    食って
      おぜえよう!
(狡いよ!)
 いい加減で(いい加減に)
   エビチリの 皿あ
(皿を)
     こっちい(こっちに) 回してくれよう!(回して頂戴よ!)
ヾ(`皿´)ノ"



「おぞい」=「こすい」
  ★ どんな人にでも良い顔をする『狡い人』を指す言葉。



「おっかない」=「怖い」
「おっかねえ」=「怖い」
使用例:



使用例:
「トンネルん中に(トンネルの中に)
  おっかない
    ばあさんが 居っから
(居るから)
      めっからねえ様に(見つからない様に) 通り抜けろお!」
おっかねえよう!(怖いよ!)
  てっぺんは 333メートルだと?!」



「おめえ」=「重い」
使用例: 「随分と おめえもんを(重い物を)
  くれたあな(呉れたな)
    はあて 缶詰かな?
      洗剤かも しれねえな
(しれないな)
 ………
   あで
(何で)
     工具セットなんか くれたんだんべ(呉れたのだろう)



「おもしれえ」=「面白い」
使用例: 「あんだ(何だ)
  やるっちゅうのか?
(やると言うのか?)
    おもしれえじゃんか(面白いではないか)
      オラオラオラオラあ」



「おもてえ」=「重たい」
使用例: 「背中が おもてえ
  さっきの トンネルを
    抜けたあ
(抜けた) あとっから(後から)






「かずい」=「刺激の強い味」=「えぐい」






「くちい」=「きつい」
使用例: 「もう
  いらねえ みてえじゃんか
(いらない みたいではないか)
    先に うんと(沢山)
      ミルクを 飲んだからな(飲んだからね)
        腹が くちくなったんだんべ(きつくなったのだろう)
=「お腹がいっぱいになったのでしょう」
使用例: 「ああ、 腹が くちい(きついわ)
  よせよう(止してよ)
    御代わりなんか いらねえよ!(要らないよ!) もう 沢山だ」



「くでえ」=「くどい」
使用例: 「おんなし事を(同じ事を)
  何度も 何度もな(何度もね)
    ぐちぐちぐちぐち…、 くでえ 野郎だ!」



「くれえ」=「暗い」
使用例: 「中は くれえから
  懐中電灯でも なきゃあ
(無ければ)
    めっけるのは(見つけるのは) 無理だあでえ(無理だぜ)






「〜けえ」=「〜かい」
使用例:


使用例:



使用例:



使用例:



使用例:

使用例:



使用例:
「そけえらへんから(そこいら辺から)
  深けえんだ
    気い付けろ(気を付けろ)
あったけえ(暖かい)
  部屋だあなあ(部屋だな)
    昼寝でも
      さしてもらうだ
(させてもらうよ)
「奴なら
  こっから
(ここから)
    ちけえ所に(近い所に)
      住んでらあ(住んでるわ)
「あたしが 見たのは(目撃したのは)
  あんなあ
(あんな)
    年寄りじゃあ(年寄りでは) 無かったな
      もっと わけえ
人だったあ(若い人だった)
「ちょんぎっちまったの?(ちょん切ってしまったの?)
  嫌に みじけえ裾じゃんか(短い裾ではないか)
「そんな
  たけえ
所へ(高い所へ)
    登っちゃっちゃあ(登ってしまっては)
      あぶねえよ!(危ないよ!)
「空が あけえ(赤いわ)
  きれえだあな(綺麗だな)



「〜げえ」@=「〜がい」 ※【余談】「ちげーよ!」について
使用例:

使用例:




使用例:

使用例:




使用例:
細なげえ(細長い) 旦那が
  こっちい
(こっちへ) 歩いてくらあ(歩いてくるわ)
「こりゃ(これは)
  おもしれえ(面白い) 味のする 菓子だな
    ほろにげえのは
(ほろ苦いのは)
      あにを(何を)
        入れてるんだんべ(入れているのだろう?)
「みっともねえな(みっともないな)
  袖が 恐ろしく なげえ(長いわ)
にげえ薬だあ(苦い薬だ)
  もうちっと(もう少し)
    かんげえて(考えて)
      作ってくれやあ(作ってくれれば)
        いいのになあ!(いいのにね!)
おたげえ(お互い)
  頑張ろうじゃんか!(頑張ろうではないか!)



「〜げえ」A=「〜ごい」 ※【余談】「ちげーよ!」について
使用例:


使用例:
「一発で
  開けちまったの?
(開けてしまったの?)
    すげえ力だあな(凄い力だな)
むげえことお(惨い事を)
  すんなあよう!(するなよ!)



【余談】
関東地方の若い世代(1970年〜1980年代生まれ以降)が使っている言葉に、
ちげーよ!(ちげえよ!)」=「違うよ!」
という言い方(若者言葉?方言?)があるのですが、

八王子弁で「〜げえ」と変換される標準語の単語は
主に形容詞〜がい」「〜ごい
(例えば「がい」→「げえ」、「ごい」→「げえ」)であり、
動詞がう」を「げえ」と表現する事は有りません
(「ちげえ場所に隠した」等の言い方は八王子弁には存在しません)。

尚、名詞がい(違い)」については
げえ」と変換して八王子弁の中で使われる事が有ります
(例えば、「がいが分からない」→「げえが分からねえ」、
見当がいをしてしまってさ」→「見当げえをしちまってよ」など)。






「こええ」=「怖い」「恐い」
使用例: 「雷が こええから
  ずっと 布団に 潜ってたあ」



「こげっくさい」=「焦げ臭い」
「こげっくせえ」=「焦げ臭い」
使用例:



使用例:
「あんだか(何だか) だいどこが(台所が)
  こげっくせえじゃんか(焦げ臭いではないか)
    あにっか(何か) 焦がしたんべ(焦がしたろう)
      隠したって わからあ(分かるわ)
「どこもかしこも こげっくさく
  いってえ(一体) どういう事だんべ(どういう事だろう)



「こそっぱい」@=「こそばゆい」
使用例: 「あんまり ほめられんと(褒められると) こそっぱいな」



「こそっぱい」A=「肌などが荒れている様」



「こそぼったい」=「ざらついている様」
「こそぼってえ」=「ざらついている様」
使用例: 「あの キノコを 食った あとっから(後から)
  あんだか(何だか) 口ん中が(口の中が) こそぼってえ



「こっぱずかしい」=「恥ずかしい」
使用例: こっぱずかしいったらねえで(恥ずかしいったら無くって)
  走って にげけえって(逃げ帰って) 来ただ(来たです=来ました)



「こっぴでえ」=「こっぴどい(こっ酷い)」=「非常に酷い」
使用例: 「聞いたところじゃよ(聞いたところではさ)
  そりゃあ(それは) こっぴでえ仕打ちを
    受けたらしいでえ
(受けたらしいぜ)
 うらみっちゅうもんは(恨みと言う物は) こええよ(怖いよ)



「こびっちぇえ」=「こびっちょ(身体の小さい人)な」
  ★ 馬鹿にする時に使います。
使用例: こびっちぇえ男だ!」



「こまっけえ」=「細かい」
「こまっこい」=「細かい」
使用例: こまっこい字だな…
  やだよう
(嫌だよ)
    こっちは もっと こまっけえ(細かいわ)



「こわい」=「硬い」
使用例: 「この飯は
  こわくて 旨かねえや
(旨くないや)






「さみい」=「寒い」
使用例: 「おめえ(お前)
  さみい格好してんなあ(薄着をしてるな)
    かぜえ(風邪を) 引くから
      もっと 着ろよう
(着なよ)






「しおっからい」=「塩辛い」
使用例: 「おじさんの作った(おじさんが作った)
  おかぞは(おかずは) しおっからく
    食えたもんじゃねえや
(食えたものでは無いわ)
 よう
(ねえ) おじさん!
   塩分には きいつけねえと
(気を付けないと)
     その内 高血圧に なって
       最悪 しんじまうでえ!
(死んでしまうぜ!)



「じくもねえ」=「だらしない」
使用例: 「部屋を
  かたしも しねえで
(片付けも しないで)
    ねっころばって べえで(寝転がって ばかりで)
      じくもねえや」



「しちめんどくさい」=「七面倒臭い」=「非常に面倒臭い」
「しちめんどくせえ」=「七面倒臭い」=「非常に面倒臭い」
  ★ 「七」は「多い」と言う意味。
「親の七光り」「色の白いは七難隠す」などと同じ表現です。
使用例: 「よく そんな
  しちめんどくせえ
    引き受けて来たな」



「しゃっけえ」=「冷たい」
「しゃっこい」=「冷たい」
使用例: 「うんと(沢山)
  しゃっけえ物を 食って
    腹あ
(腹を)
      こわしゃしねえか?(壊しはしないか?)



「しょっぺえ」=「しょっぱい」
使用例: 「あたしは
  しょっぺえ梅干しが
    でえきれえなんだあよう
(大嫌いなんだよ)






「すっぺえ」=「酸っぱい」
使用例: 「おめえ(お前)
  酢を いっぺえ(いっぱい) いれたんべ!(入れたろう!)
    こいじゃあ(これでは) 酸っぱ過ぎて
      食えたもんじゃねえや!
(食えたものではないわ!)
        はあっ すっぺえなあ! ううっ すっぺえ!!」



「ずるっこい」=「ずるい」
使用例: ずるっこい事べえして(ずるい事ばかりして)
  その内 ばちが(罰が) 当たんべ(当たるだろう)



「するでえ」=「鋭い」
使用例: 「子供のくせに
  するでえ
    油断ならねえや
(油断ならないわ)






「〜せえ」=「〜さい」「〜そい」
使用例:

使用例:



使用例:
「おっこいでも おっこいでも(掘っても 掘っても)
  小せえ芋べえ(小さい芋ばかり) でてくらあ(出て来るわ)
うるせえからよ(煩いからさ)
  もうちっと(もう少し) 音を
    下げてくれっと
(下げてくれると)
      ありがてえん だけんどな(有難いの だけれどね)
「今日は
  お父さん
    けえりが
(帰りが) おせえ(遅いな)



「せせっこましい」=「せせこましい」
使用例: 「あの人は
  年がら年中
    せせっこましく してえて
(していて)
      生きてて 楽しいのかと 思うで(思うぜ)



「せまっくるしい」=「狭苦しい」
使用例: せまっくるしい 部屋だ
  息が つまらあ
(詰まるわ)






「ちいちゃい」=「小さい」
使用例: 「こりゃあ(これは)
  ちいちゃい 子供が 食うような 菓子だな
    孫に やりてえから
(やりたいから=上げたいから)
      ふたつっつ(二つずつ) 買って けえるべ(帰ろう)



「ちげえねえ」=「違い無い」
使用例: 「先生は ああ言ったけんどよ(あのように言ったけれどさ)
  自分の身体の事は
    自分が一番 良く 分かってらあ
(分かってるわ)
 ちけえうちに(近い内に)
   あたしは 死んじまうに(死んでしまうに) ちげえねえ
     もう うちへは
(家へは) 帰れやしめえ…(帰れはしまい…)
「よう
(なあ) お袋
  先生が 明日にでも 退院しても いいとよ
(良いとさ)



「ちっぽくさい」=「ちっぽけ臭い」=「ちっぽけで価値も無い」
「ちっぽくせえ」=「ちっぽけ臭い」=「ちっぽけで価値も無い」
使用例: 「こんな
  ちっぽくせえ 土産じゃあ
(土産では)
    買って帰ったって
      誰も 喜びやあ しねえな!
(喜びは しないな!)






「つええ」=「強い」
使用例: 「いて!(痛い!)
  いてえ いてえ! いてえよう!(痛い 痛い! 痛いよ!)
    おめえ(お前) 幾ら何でも
      そいじゃあ
(それでは) つええよう!
        もっと 優しく
          叩けねえのかよう!
(叩けないのかよ!)
 そんなあ(そんな) やり方じゃあ(やり方では)
   あたしの 肩が いつか ふっとんじまうだあ!
     
(吹き飛んでしまうです!=吹き飛んでしまいます!)






「〜てえ」@=「〜たい」
使用例:



使用例:

使用例:

使用例:



使用例:
いてえなあ(痛いなあ)
  あんだか わからねえけんど(何だか 分からないけれど)
    あっちもこっちも いてえ(痛い)
      年だな(高齢だからだな)
かてえ(硬い) 煎餅でよう(煎餅でさ)
  歯を 持ってかれちまうかと(持って行かれてしまうかと) 思った」
「寒かったんべ?(寒かったろう?)
  つめてえ手え(冷たい手を) してらあ(しているわ)
ねむてえから(眠たいから)
  ちょいっと(ちょっと)
    ねっころばらして(寝っ転がらせて)
      もらうだ(もらうです=もらいます)
「まあよう(何てまあ)
  ありがてえよう
(有難いわあ)



「〜てえ」A=「〜とい」
使用例:

使用例:
「大学 出てても
  そういう事には うてえんだな
(疎いのだな)
「こかあ(ここは)
  ふてえ(太い) 毛糸で
    編んだ方が よかねえか?
(良くはないか?)






「ながっぽそい」=「長細い」
使用例: ながっぽそい 人参で いいならよ(良いならさ)
    畑に うわってっから(植わっているから)
      それを 持って行きゃあ(持って行けば) いいや(いいわ)






「にくったらしい」=「憎たらしい」
使用例: 「わざっと(わざと)
  うらがの(我が家の) 敷地へ
    うっちゃってくんだあよう(捨ててくのだよ)
      にくったらしいったら ねえや!(ないわ!)
 つぎい(次に) めっけたら(見つけたら)
   学校へ 電話して やるだ!(やるです!=やります!)






「ぬりい」=「ぬるい」
使用例: 「ふう、
  ぬりい湯だった」






「〜ねえ」=「〜ない」
使用例:

使用例:

使用例:
使用例:
使用例:


使用例:
「おれのだけ
  ご飯が 少ねえ
 (TдT)
「ありゃあ(あれは) さすがに
  やり方が きたねえ
(汚いわ)
「かねが ねえ(お金が無い) (TдT)
だらしねえ顔 してんな(だらしのない顔をしているね)
「今 来たと思ったら
  もう けえっちまった
(帰ってしまった)
    せわしねえ人だな」

おっかねえ(おっかない=恐い=危ない)
  階段だな!
    でえくに
(大工に) 手摺でも
      付けてもらうようだよ!
        
(付けてもらわなければならない事態だよ!)



「ねばっこい」=「ねばねばしている」
使用例: 「この芋は
  ねばっこくて うめえや
(旨いわ)
    どこのよ(何処で売ってたのよ?)






「のめっこい」=「滑らか」
使用例:
使用例:
のめっこい肌 してんな(してるな)
「丁寧に のめっこく拭いてくれ」






「はええ」=「早い」「速い」
使用例: 「もう 届いたんだと?!(届いたんだって?!)
  へえ!
    はええなあ!
      昔じゃ
(昔では)
        かんげえらんねえな!(考えられないな!)






「ひつっこい」=「しつこい」
使用例: ひつっこい ハイだな!(ハエだな!)






「〜ぶい」=「〜むい」
使用例:


使用例:
「あんなあとこ(あんな所)
  さぶくって(寒くて)
    座っちゃあ 居らんねえよ(座っては 居られないよ)
「こっちい(こっちへ) 向けて
  扇ぐんじゃあねえよう!
    
(扇ぐのではないよ!=扇がないでよ!)
      けぶいじゃんかなあ!(煙いではないかな!)






「ほそっこい」=「細い」
使用例: ほそっこい腕 してんな(してるな)
  ちゃんと
    めし 食ってんのか?
(ご飯を食べてるのか?)






「まありっくでえ」「まわりっくどい」 をご覧ください。



「まじい」=「まずい」
使用例: まじいなんて もんじゃあ
  ねえや!
(不味いなんて 物では ないわ!)
    この世の ものたあ(この世の 物とは)
      おもえねえほどの(思えない程の)
        煮物だったあでえ!(煮物だったぜ!)



「まどろっこしい」
  =「間怠っこしい(まだるっこしい)」=「間怠っこい(まだるっこい)」
使用例: 「よう!(ねえ!)
  いくふん(幾分=何分)
    待たせんのよう!(待たせるのだよ!)
      まどろっこしいなあ!」



「まありっくでえ」=「回りくどい」
「まわりっくどい」=「回りくどい」
使用例: 「あの人は 言い方が
  まわりっくどくて イライラすらあ!(イライラするわ!)
    いいてえことが(言いたいことが) あんなら(有るなら)
      はっきり いやあ(言えば)
        いいじゃんかなあ!(良いではないかねえ!)






「〜めえ」=「〜まい」
使用例:

使用例:



使用例:
「トロよか(トロよりか)
  赤身の方が うめえやな(旨いよね)
せめえ 便所だあなあ!(狭い トイレだな!)
  ケツが
    かべえ
(お尻が 壁へ)
      ぶっついちまうよ!(ぶつかってしまうよ!)
「何時でも
  子供にゃあ
(子供には)
    あめえから(甘いから)
      こまっちまうよ(困ってしまうよ)



「めえましい」=「いまいましい」



「めぐらったい」
  =「目の前が暗い」=「(霞がかかった様に)見えにくい」=「邪魔でいらつく」
「めぐらってえ」
  =「目の前が暗い」=「(霞がかかった様に)見えにくい」=「邪魔でいらつく」
使用例:
使用例:



使用例:



使用例:
「目が 悪くなったんだか(悪くなったのだか) めぐらってえ
「朝っからよ(朝からさ)
  右目に あにっか(何か)
    へえってえて(入っていて)
       めぐらってえのよ」
「ふけえ(深い) 藪だあなあ(藪だな)
  めぐらってえ
    こいじゃあ
(これでは)
      先へなんか 進めねえよう(進めないよ)
「蜘蛛の巣だらけじゃんか(蜘蛛の巣だらけではないか)
  めぐらったくて
    よけえ
探しづれえや(余計に 探し辛いわ)



「めんどくせえ」=「面倒臭い」
使用例: 「逐一 報告しろとよ!(報告しろ、だってさ!)
   めんどくせえったら ねえや!(ないわ!)






「やっこい」=「柔らかい」
使用例: やっこい髪 してんな(してるな)



「やぼってえ」=「野暮ったい」
使用例: 「そんなに やぼってえか?
  でもよ
(でもさ)
    こりゃあ(これは) 最近
      ブティックで 買ったあ
(買った)
        服なんだあでえ(服なのだぜ)
 店員さんに
   良く似合うって
     褒められたんだけんどな
       
(褒められたのだけれどね)
  上手く
    乗せられちまったんだんべか
      
(乗せられてしまったのだろうか)



「ややっこしい」=「ややこしい」
使用例: ややっこしくすっから(ややこしくするから)
  あにがあんだか(何が何だか)
    わからなくなっちまうんだあよ!
      
(分からなくなってしまうのだよ!)






「ゆぶい」=「煙たい」






「よええ」=「弱い」
使用例: 「まあた(また)
  負けたんだとな(負けたのだってね)
    おめえんとこの(お前の所の) チームは
      あきれけえるほど
(呆れ返る程)
        よええらしいじゃんか(弱いらしいではないか)



「よくどうしい」=「欲深い」
使用例: よくどうしい ジジイめ」






「〜りい」=「〜るい」
使用例:




使用例:







使用例:
「腐っちゃあ いねえだろうけんど(腐っては いないだろうけれど)
  その薬は
    だいぶんと ふりいんだあよ
(古いのだよ)
      うっちゃっちまった方が(捨ててしまった方が)
        よかねえか?(良くはないか?)
「そんなあ(そんな)
  結びっかたじゃあ(結び方では)
    ゆりいよ!(緩いよ!)
 くそむすびに したって(堅結びに しても)
   かまあねえんだ(構わないのだ)
  けっとばしても(蹴飛ばしても)
    ほどけねえように(解けない様に)
      ひっちばっちまってくれ!(引き縛ってしまってくれ!)
「いつも
  乗せて貰ってべえで
(車に乗せて貰ってばかりで)
    あんだか(何だか) わりいからよ(申し訳ないからさ)
      今日は 駄賃を やるだあよ(やるですよ=やりますよ)






「〜れえ」@=「〜らい」
使用例:




使用例:



使用例:




使用例:
「そっちの
  ちいせえ でえこんは
(小さい 大根は)
    かれえんだ(辛いのだ)
      大根おろしに
        すっと いいで
(すると いいぜ)
「両の鼻が(両方の鼻の穴が)
  詰まっていちゃあ(詰まっていては)
    息が しづれえだんべ(し辛いだろう)
      苦しかねえの?(苦しくないの?)
「きつくって(きつくて)
  てえへんな(大変な) 仕事なあのにな(仕事なのにね)
    辞めねえで(辞めないで)
      続けてえるなんて(続けているなんて)
        えれえ(偉いわ)
「目が あれえ(布目が粗い)
  生地だかんな(生地だからね)
    さわっと(触ると) チクチクすらあ(チクチクするわ)



「〜れえ」A=「〜ろい」
使用例:




使用例:
「8時っから(8時から)
  おもしれえ(面白い) 番組が やっからな(やるからね)
    そのめえに
(その前に)
      風呂に 入っちまうだ
        
(入ってしまうです=入ってしまいます)
「この電車は
  嫌に のれえ
(鈍いな)
    きっとよ(きっとさ)
      車掌が
        呑気なんだあな
(呑気なのだな)






「わけえ」=「若い」
使用例: 「ばかっさわぎ(馬鹿騒ぎ) してえて(していて)
  誰も きいちゃいねえだあ(聞いてはいないです)
    おれは(私は) もう どうしたって(どうやったって)
      わけえ子らには(若い子等には)
        かなあねえよ(敵わないよ) 教頭先生」
「あに
(何) 弱気な事を
  言ってんだあよう!(言ってるのだよ!) 校長先生!
    あきらめちゃあ
(諦めては) いけねえよう!(いけないよ!)
      おめえ(あなた) 来年 定年だんべえ?(定年だろう?)
        終いまで 責任持って がんばれよう!(頑張れよ!)



「わりい」=「悪い」
 使用例: 「わざわざ とおくっから(遠くから)
  きてもらったあのに(来てもらったのに)
    早々に かいらしちまってよ(帰らせてしまってさ)
      あんときゃあ(あの時は)
        本当に わりいことおしたあ(悪い事をした)





 






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