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!御注意下さい!
【八王子の方言(八王子弁)】と名を付けてはいるものの、八王子の一集落で生まれ育った人間の内の「ひとり」である祖母の口癖を集めただけですので、全てが『八王子全土で使われている方言』と言える根拠は全く御座いません。『方言でも何でもない祖母の造語』が混ざっている可能性も捨てきれませんので、その点ご了承の上お付き合い下さい。
また、言語に関する専門知識が皆無の人間によって纏められた為、勘違いや思い違いが有る可能性が大いに御座います。つまり、八王子中を調査した訳でも無く、素人が趣味の一環で制作した物ですので、【八王子の方言(八王子弁)】として学術的に御利用頂くのは絶対にお止め下さい。ただし、八王子の一地域の方言を話す一個人の資料として御参考頂く分には一向に構いません。お役に立てます様でしたら、どうぞ御自由に御活用くださいませ。(引用される場合など、御連絡を頂く等のお気遣いは不要です。)
※2011年6月12日追記:
祖母への調査を開始した所、「おじいさんが良く使って言っていた」「近所の人が使って話していたのを聞いた事がある」と祖母が証言する、【祖母の人生の中では使われて来なかった八王子弁】が多数出て来ました。“祖母の口癖を集めた”との文句を前提にした当資料ですが、しかし、八王子から一度も離れずに住み続けて来た祖母の記憶に残っている時点で、それらも「八王子弁」であると見なし同等の扱いで区別せずに掲載して参ります。祖母が生まれた1920年代以前の村民が使っていた「八王子の方言」を御紹介している部分も有ると言う事で、ぜひ、お楽しみ頂ければ幸いです。








(東京都八王子市西部地域の方言)



〜祖母(大正生まれ)の話し言葉〜


〜八王子弁のイントネーションについて〜

決定的な特徴は
文末(助詞 )に高いアクセントを取り発音する事です。
分かり易く御説明しますと、
「俺はやってない!やってないよぉ!」
と刑事に訴えている時の音程に近いです。


※「〜で。」「〜でえ。」「〜な。」「〜なあ。」「〜よ。」「〜よう。」「〜とよ。」


ご利用の際はぜひお試し下さい。

尚、助詞以外にも標準語とは違うアクセントを取る単語が多々あります。
音程を変換する能力を身に付けられたら、都度ご紹介して行きたいとは思っております。




*決まり文句に現れる八王子弁




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「ああに」=「あの様に」
使用例: 「日差しが 強いからよ(強いからさ)
  すだれを買って
    ああにしとくと
(あの様にしておくと) いいんだな
      うちでも 真似するべえ
(真似しよう)



「あいよ」=「はいよ」
  ★ 返事をする時や、人に物を渡す時に使います。
使用例:
使用例:
あいよ 今 行くよ」
あいよ 持ってけ 泥棒」



「あからない」=「開かない」
使用例: 「瓶の蓋が どうしたって(どの様にしても) あからねえで 困った」



「あけっぽう」=「開けっ放し」
使用例: 「あんだよ(何だよ) 危ねえなあ(危ないな)
  あけっぽう
    出かけちまっただあ

      (出掛けてしまったです=出掛けてしまいました)



「あそこいら」=「あそこら」
使用例: 「おじいさんは 暇になんと(暇になると)
  いっつも(何時も) あそこいら
   おっころばってたっけな
(転がっていたっけな)



「あっちゃあ」=「あっちは」
使用例: あっちゃあ やけに 賑やかだあな(賑やかだな)
  あにをしてえるんだんべ(何をしているのだろう)



「あっちゅうま」=「あっと言う間」
使用例: 「自信作 だったんだけんど(だったのだけれど)
  ひとっつも(一つも) 売れねえでよう(売れないでさ)
    もう どうにも
      始末に こまっちまって
(困ってしまって)
        思い切って 半額に してみたら
          あっちゅうまに 完売したあ
(完売した)
 片付いて 良かったけんど(良かったけれど)
   えれえ(偉い) 大赤字で
     ちっとも うれしかねえや
(嬉しくないわ)



「あで」=「何で」
「あんで」=「何で」
使用例:

使用例:
あで おめえは(お前は)
  裸足なんだあよう!(裸足なのだよ!)
あんでか くしゃみが 止まらねえ(止まらない)



「あにか」=「何か」
「あにっか」=「何か」
  ★ 「あにか」を強調して言う時に「あにっか」となります。
使用例:










使用例:
「はあっ! ビックリした!
  あによっ
(何よっ)
    こんなあ 時間に(こんな 時間に)
      だいどこで(台所で)
        あにを(何を) 探してえるのよ(探しているの?)
「あにって(何って)
  あにか 食うもんが(食う物が)
    ねえかな と思ってよ(無いかな と思ってね)
 夜中に 一度 目が さめっと(覚めると)
   なかなか 眠れねえでな(眠れなくてね)
     ついつい うろついちまうよ(うろついてしまうよ)
「手ぶらで いいんだと?
  
(手ぶらで伺って 良いのだって?)
 でもよ(でもさ)
   そう言ったって
     あにっかしら 持って行かねえと
(持って行かないと)
       格好が 付かねえだんべ(付かないだろう)



「〜あねえ」=「〜わない」
使用例:
使用例:
使用例:

使用例:


使用例:
使用例:
「もう 飽きたから つかあねえ(使わない)
ならあねえ(習わないよ) 独学だあ」
「耳が 腐っちまうからよ(腐ってしまうからさ)
  頼むから もう うたあねえでくれ(歌わないでくれ)
「今日は 出かけねえと(出掛けないと) 思って
  着るもんに
(着る物に)
    かまあねえでいたら(構わないでいたら) 客が来た」
もらあねえよ!(貰わないよ!) どこで 配ってたのよ!」
「幾らかは はらあねえ(払わないと)
  いけねえんだんべ?(いけないのだろう?)



「あのけん」=「あのくらい」
「あんくれえ」=「あのくらい」
「あんけん」=「あのくらい」
使用例:



使用例:

使用例:
「ギネス ギネスって
  そんなに すげえ事かよ
(凄い事かね?)
    あのけんだったら 俺でも
      飛べっかも
(飛べるかも) しれねえで(しれないぜ)
「備蓄が 足りねえって(足りないと) 言うけんど(言うけれど)
  あんけんも ありゃあ(有れば) 十分だんべ?(十分だろう?)
あんくれえの事で
  大騒ぎしてなあ!
(大騒ぎしてね!)
    もっと てえへんな事なんか(大変な事など)
      他に幾らでも あらあなあ!(有るよね!)



「あらあな」@=「あるわな」
「あらあなあ」@=「あるわな」
使用例: 「良く探せよ
  ぜってえ
(絶対) そこに あらあな
    あたしは 昨日
      そけえ
(そこへ) ちゃんと
        しまったんだあから
(仕舞ったのだから)



「あらあな」A=「あるわよねえ」
「あらあなあ」A=「あるわよねえ」
使用例: 「なあ(ねえ) キャプテン!
  うちの チームだって 一回くれえは
(一度くらいは)
    勝ったこたあ(勝った事は) あらあなあ! なあ!(ねっ!)
「ああ! ほうよ!(そうよ!)
  馬鹿にすんなあ!!(馬鹿にするな!!)



「あらいいい」=「洗い易い」
使用例: 「こりゃあ(これは)
  えが(柄が) 握りやすくって(握り易くて)
    あらいいい(洗い易いわ)
      おめえ(お前) これ
        ホームセンターで 買ったの?
          高かったんべ
(高かっただろう)
 違うよ!
   ほうじゃねえよ!
(そうではないよ!)
     欲しい訳じゃあねえや(欲しい訳ではないわ)
  家に こまんほど(困るほど) タワシが あっから(有るから)
    あたしは あれを
      つかっちまわねえと
(使ってしまわないと)
        ならねえんだあ(ならないのだ)



「ありましねえ」=「ありません」
  ★ 丁寧言葉です。



「ありゃあ」=「あれは」
使用例: 「廊下に おっこってる(落ちてる) ありゃあ
  誰の
    ぱんづだんべ
(パンツだろう)



「あんくれえ」「あのけん」 をご覧ください。
「あんけん」「あのけん」 をご覧ください。



「あんじゃんか」=「あるではないか」
使用例: 「ねえねえって(無い無いって) ここに あんじゃんかなあ!」



「あんだ」=「なんだ」
使用例: 「社長が うめえうめえ(旨い旨い)言ってたのは
  あんだ これの事か
    大して 旨かねえや
(旨くはないや)



「あんだい?」=「なんだい?」
使用例: 「こりゃあ(これは) あんだい? 食えんの?(食べれるの?)



「あんたって」=「なんたって」=「何といったって」
使用例: あんたって
  世話になったあ
(世話になった) 人なんだあもの(人なのだもの)
    いくら 遠くったって(遠くても)
      あたしは お見舞いに 行きてえのよ(行きたいのだよ)



「あんだんべ」@=「あるだろう」
「あんだんべえ」@=「あるだろう」
使用例: 「そこに あんだんべえ
  食っていいで
(食べて良いよ)



「あんだんべ」A=「なんだろう」
「あんだんべえ」A=「なんだろう」
使用例: 「こりゃあ(これは) あんだんべ
  食えんの?
(食べれるの?)



「あんちゅうこと」=「何と言う事」
使用例: あんちゅうことよう(何と言う事よ)
  いっけで(一家で)
    風邪え(風邪を)
      ひいちまうなんて(引いてしまうなんて)



「あんで」「あで」 をご覧ください。



「あんの」=「何の」
使用例: あんの事か
  俺にゃあ
(私には) さっぱり 分からねえよ!(分からないよ!)



「あんべえ」=「有るだろう」
使用例: 「机の上に おっぽって(放って) あんべえ?」



「あんめえ」=「あるまい」
使用例:


使用例:
「品切れだとよ(品切れだとさ)
  しょうがあんめえ(仕様があるまい)
    今日は 諦めて けえるべ(帰ろう)
「そうじゃあ あんめえ(そうでは あるまい)
  いいか? もう いっぺん(一遍) かんげえてみろ(考えてみろ)



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「いいこいいこした」=「赤ちゃんが笑った」
使用例: 「見ろよう(見なよ)
  いいこいいこしてらあ(笑っているわ)



「いいにゃあ」=「いいねえ」「いいなあ」
使用例: 「素敵な 着物じゃんか(着物ではないか)
  いいにゃあ 高かったんべ(高かったろう?)



「いいやな」=「いいよな」「いいよね」
使用例: 「こんなもんで(こんな感じで) いいやな
  ああ、 めんどくせえ
(面倒くさい)
    二度と おれに(私に) やらせんな(やらせるな)



「いかな」=「いかにも」
「いかなよ」=「いかにもよ」
  ★ 祖母より先代が使っていた表現のようです。
使用例: 「奴あ(奴は)
  いかな 自分の 手柄みてえに(手柄みたいに)
    話してっけど(話しているけど)
      ありゃあ(あれは) 旦那の功が 大きいよなあ」
いかなよ



「いかなもんだ」=「いかにもだ」
  ★ 祖母より先代が使っていた表現のようです。
使用例: 「子供の言う事も いかなもんだ
  よし、 今日 食っちまおう
(食べてしまおう)



「いかなよ」「いかな」 をご覧ください。



「いかによう」=「なんてまあ」
  ★
  ★
祖母より先代が使っていた表現のようです。
現在、祖母も「いかによう」と言って使いますが、
意味は標準語の「いかに(どれほど)」+「よう」です。
(「いかによう、頭がいいからって人をバカにするもんじゃねえよな!」)
使用例: いかによう
  奴も
    落ちぶれちまったもんだあなあ
      
(落ちぶれてしまったものだな)



「いがねえ」=「行かない」
使用例: 「デズニーランド?
  ふざけんな
(ふざけるな)
    こんな 婆さんが
      行けるもんじゃねえや
        
(行けるものでは無いわ)
          いがねえよ」



「いけすかねえ」=「いけ好かない」=「ケチな事を言う人」
使用例: いけすかねえから
  みんな 嫌がって
    あの人とは つきああねえな
(付き合わないね)



「いずまいをただす」=「座り方を直す」
使用例: 「一郎! お客の前で あんだ!(何だ!) いずまいをただせ!」



「いっかいこっきり」=「一回限り」
使用例: 「この皿は
  いっかいこっきりで うっちゃるもんなの?
(捨てる物なの?)
    あらやあ(洗えば)
      使えそうだけんどな(使えそうだけれどね)
        もったいねえ(勿体無い)



「いっこっつ、にこっつ、さんこっつ、
   よんこっつ、ごこっつ、ろっこっつ、
    ななこっつ、はっこっつ、きゅうこっつ、
     じっこっつ(じゅっこっつ)、じゅういっこっつ…」

  =「〜個づつ」
使用例: 「じゅんちゃんは こういう物 食うか?(食べる?)
  ひとっぱこ(一箱) 貰ったんだけんど(貰ったのだけれど)
    うちじゃあ(家では)
      食いっきれねえからよ(食べ切れないからさ)
        良かったら 好きなだけ
          持ってっていいで
(持って行っていいよ)
「あによう…
(何て まあ…) (*´▽`*)
  あたしに くれんの?(呉れるの?)
    嬉しいじゃんかなあ(嬉しいではないかねぇ)
      どれ、 見してみろ(どれどれ?見せてちょうだい)
 まあよう(まあ!)
   旨そうなのが(美味しそうな物が)
     入ってんじゃんか(入っているではないか)
  随分 種類が あんなあ…(有るなあ…)
    そいじゃあ(それでは)
      いっこっつ 貰って けえるべえ(帰ろう)



「いったさきっから」=「言った先から」=「言ったそばから」
使用例: 「いくら 注意したって 駄目だあよ(駄目だよ)
  いったさきっから
    さらってっちまうんだあから
(さらって行ってしまうのだから)
      こけえらじゃ(ここいらでは) もう
        みんな 諦めてらあ
(諦めてるわ)
 まあったく(全く)
   トンビっちゅうのは(鳶と言うのは)
     人の話を 聞かねえな!(聞かないね!)



「いっぽんつ、にほんつ、さんぼんつ、
   よんほんつ、ごほんつ、ろっぽんつ、
    ななほんつ、はっぽんつ、きゅうほんつ、
     じっぽんつ(じゅっぽんつ)、じゅういっぽんつ…」
  =「〜本づつ」
使用例: 「この ゴボウは 確か
  よんほんつになって
(4本入りで)
    売ってた 気がすらあ(気がするわ)



「〜いらあ」=「〜いるわ」
使用例: 「ばあさんなら
  朝 早くっから
(早くから) 畑に いらあ



「いんじゃんか」=「居るではないか」
使用例: いんじゃんかよう!(居るではないかよ!)
  見ろよ(見なよ)
    小屋の下で 寝てらあ!(寝てるわ!)
      ………。
        ムサシおめえ(番犬ムサシよ、お前)
          随分と 掘ったなあ」



「いんべえ」=「居るだろう」
使用例: 「うらっかたに(裏の方に)
  スズメバチが いんべえ
    おっかねえよう
(恐いよ)



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「うっちゃっちまう」
  =「捨てちまう」=「捨ててしまう」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「腐ってんべ(腐ってるだろ)
  もう いいよ
    うっちゃっちまう
      もったいなかねえや
(勿体無くはないわ)



「うっちゃっちまえ」
  =「捨ててしまえ」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「40年めえっから(40年前から)
  飾ってっからよ(飾っているからさ)
    『いい加減で(いい加減に) うっちゃっちまえよう!』って
      しいじゅう
(始終) お母ちゃんに
        言われるんだけんどな
(言われるのだけれどね)
          おれは 死んだって 手放さねえよ(手放さないよ)
            あの ウルトラマンだけはな」



「うっちゃっちまえば」
  =「捨ててしまえば」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「兄ちゃんが そいつを(それを)
  蔵に しまいてえんだと(仕舞いたいんだって)
    水がめを うっちゃっちまえば
      かありに
(換わりに)
        おけやあしねえか?(置けはしないか?)



「うっちゃっちまおう」
  =「捨ててしまおう」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「もう つかあねえから(使わないから)
  うっちゃっちまおうかな
    まだ ちゃんと
うごくんだけんどよ(動くのだけれどさ)
      今時 足踏みミシンを 置いてる家なんか
        あるめえ?
(有るまい?=無いでしょう?)



「うっちゃっちまった」
  =「捨ててしまった」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「シールを集めてる
  って 言うからよ
(と 言っていたからさ)
    ほいじゃあ(それじゃあ)
      くれてやんべえと(呉れてやろうと=上げようと)
        思ってな(思ってね)
          とっとくべえ とっとくべえと
            
(取っておこう、取っておこうと)
              きいつけてたあのに(気を付けていたのに)
                ほうよ(そうよ)
                  それが うっかり
                    うっちゃっちまったのよ!」



「うっちゃっちゃあ」
  =「捨てては」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「あたしの方へ うっちゃっちゃあ いやだよう!(嫌だよ!)
  おじいさんの方へ やってくれよう!!(捨ててちょうだいよ!!)



「うっちゃっちゃった」
  =「捨てちゃった」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「あによ!(何よ!)
  うっちゃっちゃったの?!
    もらいてえって人が
(貰いたいと言う人が)
      いたあのに(居たのに)
        もったいねえ事を(勿体無い事を)
          しちまったあじゃんかなあ!
            (してしまったではないかな!)



「うっちゃっちゃっちゃあ」
  =「捨ててしまっては」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「先生等(せんせら)の 腰い(腰に)
   ごみっぷくろが(ゴミ袋が)
      ぶら下がってっからな!(ぶら下がっていますからね!)
        みんな そけへ(そこへ)
          ごみっくずう(ゴミ屑を) 入れろお!
 そけえらに
(そこいらに) ポイポイ
     うっちゃっちゃっちゃあ いけねえでえ!
(いけませんよ!)



「うっちゃっといた」
  =「捨てておいた」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「いつんなっても(何時になっても)
  かたさねえから(片付けないから)
    あたしが うっちゃっといてやったあ(捨てておいてやった)
 まあったく(全く)
   サボテンを 枯らすなんて
     ゆうちゃん くれえのもんだよ!

       (ゆうちゃんくらいのものだよ!
         =ゆうちゃんくらいしかいないよ!)



「うっちゃっとかねえと」
  =「捨てておかないと」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「うっちゃるにもよ(捨てるにもさ)
  崖の ふけえ所に(深い所に)
    うっちゃっとかねえと(捨てておかないとね)
      狸だ猪だのが(狸だの猪だのが)
        かぎっつけてくっからよ(嗅ぎつけて来るからね)



「うっちゃっとけ」
  =「捨てておけ」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「おめえたち(お前達)
  お母さんが けえって来るめえに(帰って来る前に)
    ケーキの箱は
      こまっかく
(細かく) ひっちゃぶいて(引き破って)
        うっちゃっとけ
          お母さんの分は ねえんだあから
(無いのだから)
 めっかったら(見つかったら)
   てえへんな事にならあ(大変な事になるわ)
     ああ こええ こええ(恐い 恐い)



「うっちゃっときゃあ」
  =「捨てておけば」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「引っ越しの時にな(引っ越しの時にね)
  少しは うっちゃっときゃあ よかったんだあよ(良かったのだよ)
    見ろよ
      こんなに 椅子べえ
(椅子ばかり) 有ってなあ!
        ケツが幾ら有っても 足りねえや!
(足りないわ!)



「うっちゃっとく」
  =「捨てておく」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「よう(ねえ) お父さん
  お父さんが
    留守にしてえるまに
(留守にしているあいだに)
      内緒で うっちゃっとく
って、 お母さんが 言ってたあで(言ってたよ)



「うっちゃらねえと」
  =「捨てないと」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「こけえらは(ここらは)
  分別して うっちゃらねえと
    持ってってくれねえんだあよ
(収集してくれないのだよ)



「うっちゃられっと」
  =「捨てられると」 「うっちゃる」の活用形について
使用例: 「よそへ(他の家へ) うっちゃられっと
  迷惑だあから
(迷惑だから)
    店の横に ゴミ箱を 置いとくんだとよ(置いておくのだとさ)




「うっちゃる」の活用形について


八王子弁「うっちゃる」の活用は『ラ行五段活用』で、以下の様になります。
未然形「うっちゃ」「うっちゃ
連用形「うっちゃ」「うっちゃ
終止形「うっちゃ
連体形「うっちゃ
仮定形「うっちゃ
命令形「うっちゃ


〜活用形の補足〜
八王子弁は会話中に【丁寧な言葉】を使わないので、「うっちゃます」と言う活用連語は存在しません。
※丁寧に(かしこまって)言う時には標準語「捨てます」を使います。
「うっちゃ+動詞」の形になる複合動詞は八王子弁には存在しません。
(標準語の「捨て去る」などを八王子弁で「うっちゃり去る」などと言ったりはしません。)
「うっちゃない」(捨てない)は、「ない」も八王子弁に変化して「うっちゃねえ」になります。
「うっちゃたい」(捨てたい)は、「たい」も八王子弁に変化して「うっちゃてえ」になります。
尚、祖母は「うっちゃてえ」よりも「うっちゃちまいてえ」(捨ててしまいたい)を良く使います。
「うっちゃ」を祖母は「うっちゃあ」と言います。
「うっちゃ」を祖母は「うっちゃあ」と言います。
「うっちゃ」(捨てよう)、
「うっちゃせる」(捨てさせる)、
「うっちゃそうだ」(捨てそうだ)、
「うっちゃたろ」(捨てただろ)、
「うっちゃたがる」(捨てたがる)
と言う活用連語を祖母が使っているのを私は聞いた事が有りません。
(八王子弁に存在するのかどうかも分かりません。)
近い表現の
「うっちゃちまおう」(捨ててしまおう)、
「うっちゃちまいそうだ」(捨ててしまいそうだ)、
「うっちゃちまったんだんべ」(捨ててしまったのだろう)
と言うフレーズを祖母は良く使っています。
命令形の「うっちゃ」(捨てろ)を祖母が発しているのを私は聞いた事が有りません。(八王子弁に存在するのかどうかも分かりません。)
代わりに、近い表現の「うっちゃちまえよ!」(捨ててしまえよ!)と言うフレーズを祖母は使っています。
『口語』で「うっちゃ」と言った時は、100%相撲用語(決まり手の一つ)です。




「うらあ」=「俺は」=「私は」
使用例: うらあ 山本じゃあねえ(山本では無い) 山田だあ(山田だ)



「うらなんざあ」=「俺達などは」=「私達などは」
使用例: 「それっぽっちかよ
  うらなんざあ
    20匹は 捕まえたあで
(捕まえたぜ) なあ!(ねっ!)



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「おいでなさいました」=「いらっしゃいました」
  ★ 祖母の母親が使っていた言葉です。彼女はとても躾の良い家から嫁いでいらした様で、
言葉だけで無く何かにつけ丁寧で、お上品だったとか。
なぜ祖母はそれを受け継げなかったのか、八王子の環境の所為か、
…祖母の性格の所為か。汗。
使用例: 「旦那様 八兵衛さんが おいでなさいました



「おおしんつくつく つくりんぎょう」=「ツクツクボウシの鳴き声の真似」



「おおびらをきる」=「大きい事を言う」
使用例: 「おじさんが
  まあた
(また)
    おおびらきってらあ(大きい事を言っているわ)



「おかしかあんめえ」=「可笑しくはあるまい」
使用例: 「外で食べるったって(外食すると言ったって)
  回転寿司なら この服で おかしかあんめえ?」



「おかぶをとられた」=「仕事(役目)を取られた」
使用例: 「おれが(私が) 長年
  コツコツと やって来たあのに
(やって来たのに)
    あんなあ(あんな) 小娘に
      おかぶをとられるなんて
         ああ! 悔しいよう!
(悔しいよ!)



「おたいらに」=「お平らに」=「足を崩して楽に座ってください」
  ★ 昔の言葉。現在は使いません。
使用例: 「正座なんかして居ないで どうぞ おたいらに



「おちゃましいれないで」=「お茶も入れないで」
  ★ 現在、祖母は使いません。
使用例: 「やだよ あたしったら おちゃましいれないで



「おっとをぬく」
=「2〜3年ご無沙汰にする事」
  ★ 語源は「夫を抜く」ではないかと祖母は言っています。
子供(兄弟)が生まれる間隔と同じ程度の「時間経過」を表す…と言う訳です。
昔の人は面白い事を考えますね。



「おっぽっとく」=「放って置く」
使用例: 「後は 食べ頃になるまで
  おっぽっときゃあ
(放っておけば) いいだけだ」



「おばんになりました」=「お晩になりました」
  ★ 夜の挨拶である「今晩は」とは別物で、
【夕方から日暮れ直後までの間】に交わした挨拶だそうです。



「おびやがあける」=「産屋が明ける」=「産婦と新生児が産の忌みから明ける」
  ★ 「出産後(出生後)は体力が付くまで養生していなさい。」と言う意味が有る風習です。
使用例: おびやがあける日の事を
  『おびあけ』っちゅうんだよ
(『おびあけ』と言うのだよ)



「おめえんとこ」=「おまえのところ」=「あなたの所(家・家族)」
使用例: おめえんとこじゃ(お前の所では)
  ゴーヤなんか食う?
    欲しけやあ
(欲しければ) やるよ」



「およんなさいよう」=「お寄りなさい」
使用例: 「久々じゃないの およんなさいよう



「おんにい」=「俺に」
使用例:

使用例:
「いらねえんなら(要らないのなら)
  おんにい くれよう!(俺に呉れよ!)
「重てえだんべ(重たいだろう)
  かありに(代わりに) 運んでやらあ(運んでやるわ)
    おんにい 任せろ」



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「かけっと」=「駆けると」
使用例: 「そんなに 急いで かけっと おっころぶぞ!(転ぶぞ!)



「かなあない」=「敵わない」
使用例: 「昔っから(昔から) おめえには(お前には) かなあねえ



「かまあず」=「構わず」
使用例: 「どれでもいいから
  好きなのを かまあず 持ってけよ」



「かまやしねえ」=「構いはしない」
使用例: 「いいから ほっとけよう(放っとけよ)
  ぬすみみい(盗み見を) されたって
    おれは 一向に
      かまやしねえんだあから
(構いはしないのだから)
 この 先祖伝来の 秘技はな
   そけえらの
(そこいらの) 連中が
     目で 確かめたくれえで
(確かめたくらいで)
       簡単に 分析 できるようなあ(出来る様な)
         しろもんじゃあ(代物では) ねえんだ(ないのだ)

  よし、
    そいじゃあ
(それでは) 続けるでえ…(続けるぜ…)

   はああ〜
     ひょおおおおおおうー!!」



「かわいそうのよう」=「可哀想の様子」=「可哀想な感じ」
使用例: 「あの人べえ(あの人ばかり) 頑張って かわいそうのようだ」



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「ききゃあしない」=「聞きやしない」
使用例: 「チビが
  言う事を ききゃあしねえ
    えれえ困ったあ
(偉く困った)



「きやしねえ」=「来はしない」 「きや」と「こや」について
使用例: 「そんな ヘンテコな人
  うちになんか きやしねえよ!」



「きやしめえ」=「来はしまい」 「きや」と「こや」について
使用例: 「大統領が 八王子に 来るったって(来ると言ったって)
  田舎の こんなあ(こんな) 所へは きやしめえ(来ないだろう?)




「きや」と「こや」について


来はしない」と言う意味で
きやしねえ」と
こやしねえ」の2つを
祖母は使い分けております。

やしねえ」やしめえ」は【他人】【思い入れのない相手・物】を指して事務的に、
やしねえ」やしめえ」は【知人】【来る事を望んでいる相手・物】を指して感情的に、
と、そんな感じに使い分けている様です。

 ≪ 彼はません(来ません) ≫   ≪ なさい(来なさい) 
 彼はない(来ない) ≫      ≪ い(来い) 
の、ニュアンスの違いに似ていると思います。



「きょおすなあ」=「気を失う」
使用例: 「あの 病気は
  突然 きょおすなあから こええよ
(怖いよ)



「きょおすなったあ」=「気を失った」
使用例: きょおすなったあ人が
  居るんだとよ
(居るのだとさ)
    もうすぐ 救急車が くらあ(来るわ)



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「くいっつけない」=「食いつけない」=「食べ慣れない」
使用例: 「腹あ(腹を)下したの?
  くいっつけねえもんでも
(食べ慣れない物でも)
    食ったんだんべ(食べたのだろう)



「くれたくって」=「呉れたくて」=「上げたくて」
使用例: 「あの人は
  人が喜ぶのが 嬉しい とって
(と言って)
    あにっか(何か) くれたくって
      仕方が ねえんだとよ
(無いのだとさ)



「くれちまう」=「呉れて+しまう」=「上げて+しまう」
使用例: 「食いきれねえから(食べ切れないから)
  犬に くれちまう(上げてしまうです=上げてしまいます)



「くれてやる」=「呉れて+やる」=「上げて+やる」
使用例:







使用例:
使用例:
「粗品が 結構な数 あまってっからよ(余ってるからさ)
  くっついて来てえる(親に付いて来ている) 子供らにも
    くれてやろうかと 思うんだけんど
(思うのだけれど)
      どうよ(どうでしょう)
「いいけんど
(良いけれど)
  アレルギーの子が
    いっかもしれねえから
(居るかもしれないから)
      菓子は 避けといた方が いいと 思うで(思うぜ)
「全部 くれてやったあ」
「かみっつきゃあしねえよ(噛み付きはしないよ)
  俺が くれてやっから そのエサあ 貸してみな」



「くれるよ」=「呉れるよ」=「上げるよ」
使用例: 「デザインが わけえから(若いから)
  あたしは もう きねえんだけんどな(着ないのだけれどね)
    そいつは 余所いきの(オシャレ着の)
      いいもんでよ(良い物でさ)
        もったいなくって(勿体無くて)
          とっといたやつなんだあ(取っておいた服なのだ)
 ほしけや(欲しければ) おめえに(お前に) くれるよ



「くれようか」=「呉れようか」=「上げようか」
使用例: 「肉が 食えねえんなら(食えないのなら) あたしの魚を くれようか
「ほうか?(そうか?)
  そうしてくれっと(そうしてくれると) たすからあ(助かるわ)
    わりいな(悪いね)
      ほいじゃあ(それでは) 交換するべえ(交換しよう)



「くわずひんだく」
  =「食わず貧楽高枕(くわずひんらくたかまくら)」 ※ことわざ
  ★ 「食うに困っていても、気楽で心は豊かだ」と言う意味の諺です。
使用例: 「水のみ百姓じゃあな
  
(水を飲んで腹を満たしていた様な貧しい農民ではね)
    あの頃の人は
      くわずひんだく
        暮らしてたんだんべ
(暮らしていたのだろう)



「くんべえ」=「来るだろう」
使用例: 「じきに くんべえから
  もう少し 待ってみるだあ
(待ってみるです=待ってみます)



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「げえもねえ」=「甲斐も無い」「甲斐が無い」
  ★ 祖母の父親が良く使っていたそうです。祖母は使いません。
使用例: 「かねべえ かけて(金ばかり 掛けて) げえもねえ事を」



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「こいじゃあ」=「これじゃあ」
使用例: 「しけた(時化た) 魚だなあ!
  こいじゃあ 食う所が
(食べられる所が) ねえだ!(無いです!)



「こいで」=「これで」
使用例: 「しばらくは こいで 勘弁してくれな(我慢してちょうだいね)
  来月には 買ってやっからな(買って上げるからね)



「こうに」=「この様に」
使用例: 「あたしは 癖で
  すぐ
    こうにしちまうんだあよう
(この様にしてしまうのだよ)
      台本が
        くるんくるんに なっちまった

          (巻き巻きに なってしまった)



「ごきげんになさいまし」=「ごきげんになさいませ」
  ★ 祖母の母親が良く使っていたようです。祖母が使っているのを聞いた事はありません。
使用例: 「さよなら ごきげんになさいまし



「〜ござんした!」=「〜ございました!」
「〜ござんしたね!」=「〜ございましたね!」
  ★ 頭にきた時や、自慢された時、悔しい時など、素直になれない時に嫌味っぽく叫びます。
使用例:
使用例:
「そりゃあ(それは)ござんした!」
「悪うござんしたね!」



「〜こたあ」=「〜ことは」
使用例: 「そんな 洒落たあ(洒落た) 店になんか
  あたしは 行ったこたあ ねえで
(無いぜ)



「こっから」=「ここから」
使用例: こっから 行くんじゃよう(行くのではさ)
  まだ くれえうちに(暗い内に)
    家を 出ねえと
(出ないと)
      開会式に 間に合わねえんじゃねえか?
        (間に合わないのではないか?)



「こっちゃあ」=「こっちは」
使用例: 「そっちは 吹雪いてんの?(吹雪いているの?)
  こっちゃあ 晴れてらあ(晴れてるわ)



「ことだ」=「事だ」=「骨が折れる」
使用例:

使用例:
「としい(年を) 取ると
  座るのも ことだあよ」

「車で 来るったって(来ると言ったって)
  どっちしろ(どっちにしろ) ことだんべ



「このけん」=「このくらい」
「こんくれえ」=「このくらい」
「こんけん」=「このくらい」
使用例:

使用例:

使用例:
このけんの物だったら 簡単だあから(簡単だから)
  幾らでも こせえてやるよ(こしらえてやるよ=作って上げるよ)
「もういいよ! こんくれえで いいよ!
  そんなに くれたって
(呉れても=貰っても) 困らあ!(困るわ!)
「ひとっぷくろに(一袋に)
  こんけんしか へえってねえの(入ってないの)
    馬鹿みてえに(馬鹿みたいに)
      大袈裟なあ 包装だあな(大袈裟な包装だな)



「こやしねえ」=「来はしない」=「来ない」 「きや」と「こや」について
使用例: 「あたしなんかはよ(私などはさ)
  昔は 良く
    近所の 年寄りの うちい
(家へ) 行ってよ(行ってさ)
      上がって 話し込んだ もんだけんど(ものだけれど)
        最近の人は そう言う事を しねえんだな(しないのだな)
          誰も うちへ こやしねえもの」
(来て欲しいのに…。)



「こやしめえ」=「来はしまい」=「来ないだろう」 「きや」と「こや」について
使用例: 「電話したって こやしめえ
  何時だって 暇がねえ暇がねえ
(暇が無い暇が無い) って
    そればっかりだあ
      
(そればかりです=そればかり言っています)
(来て欲しいのに…。)



「こら」=「ほら」「ほれ」
使用例: こら 見てみろ
  後ろっかわは
(後ろ側は)
    やり始めに 塗ったあ所だあから(塗った所だから)
      へたっくそだけんどよ(下手糞だけれどさ)
 おもてっから(表から) 見りゃあ(見れば)
   分かりゃあしねえや(分かりはしないわ)
     初めてにしちゃあ(初めてにしては) 上手く 塗れたあ」



「こらあ」=「これは」
使用例: こらあ あによ(何よ)
  食えるもんなの?(食べれる物なの?)
    おかしな物を(変な物を)
      買って来たあじゃんかなあ(買って来たではないかな!)




「こりょう」=「これを」
  ★ 祖母の父親が良く使っていたそうです。祖母は使いません。
使用例: こりょう見ろ! 誰が割ったんだあ 名乗り出ろ!」
「ワン!」
「んん?! キング! おめえか!
(お前か!)
「ワオン!!
(違うよ!コングがやったんだよ!)
「んん?! コング! おめえの方か!!」
「…」



「これっちんべえ」
  =「これ(此れ)+ちっと(些と)+べえ(ばかり)」
  =「わずか こればかり」
使用例: 「あたしには
  これっちんべえしか
    くれねえでよ
(呉れないでさ)
        けちんぼ ジジイ(けちん坊 爺さん)



「ごろうじろ」=「御覧じろ」=「御覧じ(御覧になる)+しろ」
  ★
  ★
祖母の父親が良く使っていたそうです。
「御覧じ」は尊敬語なので、本来は命令形にすると「御覧ぜよ」となるのですが、
何故か「せよ」では無く「しろ」になってしまっており、
敬語でも無くなっている様です。
「見ろ。」では無く「御覧。」を使う事によって、
格式張った空気を表現していたのかもしれません。
使用例: 「ここへ来て ごろうじろ
  一遍しか 教えねえからな
(教えないからな)
    ちゃんと おぼいるんだあでえ(覚えるのだぞ)



「こんくれえ」「このけん」 をご覧ください。
「こんけん」「このけん」 をご覧ください。



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「〜しいしい」=「〜しながら」
使用例: 「散歩しいしい 見物(みもの)して来た
  結構な ひとで だったあでえ
(人出だったぜ)



「しいやあ」「しやあ」 をご覧ください。



「じきそこ」=「直そこ」=「距離が近い事」
使用例: 「歩くのが めんどくせえったって(面倒くさいと言っても)
  おめえ(お前)
    じきそこだあでえ(すぐそこだぜ)



「したって」=「そうだとしても」
使用例: したってよう(そうだとしてもよ)
  ありゃあ(あれは)
    やり過ぎってもんだあよ(やり過ぎと言うものだよ)



「〜しちまう」=「〜してしまう」
使用例: 「いいはなし だったんだけんどな
  
(良い縁談 だったのだけれどな)
    自分で ダメに しちまった(してしまった)



「じちゃあくちゃあねえ」=「酷くだらしない」
「じちゃくちゃねえ」=「酷くだらしない」
  ★ 祖母の父親が良く使っていたそうです。
使用例: 「そんなあ 物しか(そんな 物しか)
  持ってねえだと?(持っていないだと?)
    じちゃあくちゃあねえや!
      よう!
(おい!) こいつに 羽織を 買ってやれ!」



「〜しちゃっちゃあ」=「〜してしまっては」
使用例: 「黒を 白く しちゃっちゃあ
  いけねえよう!
(いけないよ!)
    シロクマに なっちまったじゃんかなあ!
      
(白熊に なってしまったではないかな!)



「しったこっちゃねえ」=「知った事では無い」
使用例: 「あんだと?(何だと?)
  そんなこたあ(そんな事は)
    本人に ききゃあいいだんべ(訊けばいいだろう)
 お姉ちゃんの彼氏の事なんかあ
   
(長女の彼氏の事なんか)
     俺の(お父さんの) しったこっちゃねえやっ」



「しっちゃかめっちゃか」=「物事が入り乱れて酷く目茶苦茶な状態」
使用例: 「山田さんの
  上っ張りがよう
(上着がさ)
    色も柄も
      しっちゃかめっちゃか なんだあよう
(なのだよ)
        笑わせるなあ!(笑わせるよね!)



「してえて」=「していて」
使用例: 「電話してえて 昼飯 食うのを 忘れたあ」



「動詞の連用形+しな」=「〜途中」
  ★ 方言ではなく標準語らしいのですが、
当方は祖母の口からしか耳にした事が無いので掲載しておきます。
使用例:








使用例:




使用例:
「よう(ねえ) おめえ(お前)
  さっき 貰った 折りは どうしたのよ(どうしたのさ)
    持ってねえじゃんか(持ってないではないか)
「ああ
  あるきしな 開けて 食ったあ
(食べた)
    ……… あんだよ…(何だよ…)
      いいじゃんかなあ!(良いではないかな!)
        はらあ(腹が)
          減ってたんだあよ!(減ってたのだよ!)
「ポストの前は
  通りゃあしめえ?
(通りはしまい?)
    通るんなら いきしな
      この葉書を 出して来て もらえやあ
(貰えれば)
        せわあねえと(世話が無いと) 思ってよ(思ってね)
「渡してえもんが(渡したい物が)
  あるんだあよ
(有るのだよ)
    仕事の かえりしなにでも
      寄ってくれやあ
(寄ってくれれば)
        面倒がねえから(面倒が無いから)
          助かるんだけんど(良いのだけれど)



「しみっくそだらけ」=「染みだらけ」
使用例: 「もう なげえこと(長い事)
  着てえるから(着ているから)
    しみっくそだらけだあ」



「しやあ」=「しは」
「しいやあ」=「しは」
使用例: 「そんな悪さ(そんな悪事)
  いくら あんな 馬鹿だって(馬鹿者でも)
    しやあしめえ?
(しはしまい?=しはしないだろう?)



「動詞の連用形+じまう」
  =「動詞の連用形+で(接続助詞)+しまう」
  =「〜してしまう」

「動詞の連用形+ちまう」
  =「動詞の連用形+て(接続助詞)+しまう」
  =「〜してしまう」
使用例:






使用例:

使用例:



使用例:








使用例:

使用例:




使用例:
「兄ちゃんが
  かあらで
(川原で)
    おっころんじまってよう(転んでしまってさ)
 危うく ゆわに(岩に)
   あたまあ(頭を)
     うちっつける所だったんだあでえ
       
(打ち付ける所だったのだぜ)
「はあっ! あぶねえっ(危ないっ)
  餅を かまねえで(噛まないで) 飲み込んじまう所だった!」
「よう!(ちょっと!)
  そんなに 剥いちまった
    食うところが
(食べる所が)
      なくなっちまうよ!(無くなってしまうよ!)
「どうすべえ…(どうしよう…)
  床の間の 壺を 割っちまったよう
    ひねじいさんに
(曾御祖父さんに)
      おごられるようだ(怒られてしまう事態だ)
 はあ、
   どうすべ…
(どうしよう…)
     どうすべ…(どうしよう…)
       ほうだ(そうだ)
         うっちゃっちまおう
(捨ててしまおう!)
「親が 描いちまって
  先生に ばれねえかな
(バレないかな)
「うっかり やっちまった(やってしまった)
  よこっちょは(横は) きらねえで(切らないで)
    のこしとくべえと(残しておこうと)
      決めてえたのに(決めていたのに)
        切っちまった(切ってしまった)
「ぜってえ(絶対)
  奴にだけは やるめえと(上げるまいと)
    決めてたあのに(決めてたのに)
      やっちまった(上げてしまった!)



「動詞の連用形+じゃっちゃあ」
  =「動詞の連用形+で(接続助詞)+しまっては」
  =「〜してしまっては」

「動詞の連用形+ちゃっちゃあ」
  =「動詞の連用形+て(接続助詞)+しまっては」
  =「〜してしまっては」
使用例:
使用例:







使用例:


使用例:



使用例:


使用例:



使用例:




使用例:
「あいつを 呼んじゃっちゃあ おしめえだあ(おしまいだ)
「ちっとも 進まねえな(進まないね)
  ここまで 混んじゃっちゃあ(混んでしまってはさ)
    もう 今日中には
      辿り着かねえだんべ
(辿り着かないだろうな)
        はあ、
          観念して
            菓子でも 食っとくべえ
              
(食べておこう=食べていよう)
「今 脱いじゃっちゃあ(脱いでしまってはさ)
  おもてえ(表へ=屋外へ) 出た時に
    さぶいんじゃあねえか?
(寒いのではないか?)
「よう!(ちょっと!)
  仏様に 声も 掛けねえで(掛けないで)
    黙って 取っちゃっちゃあ
      罰が当たるでえ!
(罰が当たるぜ!)
「こんなに 黒く 焦がしちゃっちゃあ
  食えねえな
(食えないな)
    食おうと思えば 食えるけんど(食えるけれど)
「5分だあよ!(5分だよ!)
  5時間も 煮ちゃっちゃあ
    具が 消えちまうじゃんかなあ!
      
(消えてしまうではないかな!) ばか!」
「子供を さきい(先に)
  やっちゃっちゃあ(やってしまっては=行かせてしまっては)
    まよっちまうかも しれねえからよ
      
(迷ってしまうかも しれないからさ)
        大人を さきい(先に) 行かせるべえ(行かせよう)
「子供に やっちゃっちゃあ(上げてしまっては)
  大人の分が
    なくなっちまうじゃんかよう
(無くなってしまうではないかよ)



「〜じゃんか」
  =「〜じゃないか」
  =「〜ではないか」(=「〜じゃん」) ※下がり口調の言い方のみ。
  ★ 【相手に確認を求める表現】を上がり口調で言う事は有りません。
例えば、東京弁で表現する
「俺たち今日から舞台稽古が有るじゃん?(有るでしょ?)」や
「あの子たち今日は舞台稽古が有るんじゃん?(有るのではない?)」を
八王子弁で
「有るじゃんか?」や「有るんじゃんか?」と言って表現する事は出来ません。
「俺たち舞台稽古が有るじゃん?(有るでしょ?)」を八王子弁で表現する場合は
「俺たち舞台稽古が有るじゃんか
(※【相手に指摘する表現】とほぼ同じ下がり口調。)または
「俺たち舞台稽古が有るだんべ?(有るだろう?)」と言い、
「あの子たち舞台稽古が有るんじゃん?(有るのではない?)」は
「あの子たち舞台稽古が有るんじゃねえか?(有るのではないか?)」または
「あの子たち舞台稽古が有るんじゃねえの?(有るのではないの?)」と言います。
使用例:

使用例:

使用例:
「いねえいねえ って(居ない居ない って)
  あすこに(あそこに) 居んじゃんかよう(居るではないかよ)
「電気を つけねえの?(点けないの?)
  暗いじゃんかなあ(暗いではないかな)
「あんだよう(何だよ)
  来てたのは
    こういっつあん
(光一さん)
      だったんじゃんか(だったのではないか)
        会いに 行きゃあ(行けば) 良かった」

【余談】
現代の関東方言では世代を問わず「〜じゃん。」と言う事が一般的ですが、
祖母が「〜じゃん。」で言い切って使う事は絶対に有りません。
もし祖母が「〜じゃん。」と口にしたとしたら私は、
「ええっ!おばあちゃんが若者言葉を使ってる!!」と
えらく心配するでしょう。




「じょうずう」=「上手に」
使用例: 「さっちゃんは 煮物を じょうずう 作るんだあ(作るのだよ)
  面取りなんかを
    綺麗に ちゃんと してあってよ
(してあってさ)
      手間が かかってっから(掛かっているから)
        売れるようだ(売れる事態だ=売れる程の出来だ)



「しょうていもなく」=「正体も無く」
使用例: 「縦縞のハンケチが(縦縞のハンカチが)
  横縞になっちまった(横縞になってしまった) と思ったら
    次は 鳩が
      
しょうていもなく 消えちまってよう(消えてしまってさ)
 ありゃあ(あれは) いってえ(一体)
   どういう仕掛けに
     なってるんだんべ
(なっているのだろう)
       不思議だあな(不思議だな)



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「すこしっつ」=「少しずつ」
使用例: 「おんなし所に(同じ所に) 在る様に 見えっけどな(見えるけどね)
  違うんだあよう(違うのだよ)
    すこしっつ いごいてるんだあよう(動いているのだよ)
      おそねえの(お供えの) 菓子が
        おばあちゃんの 位牌の方に…」



「すっぽおだってる」=「ポカンと馬鹿面をして立っている」
使用例: 「見ろよう(見ろよ)
  あんなあ所で(あんな所で)
    すっぽおだってる女が 居らあ(居るわ) 馬鹿なのかな」
「…よせよう(よせよ)
  ありゃあ(あれは) あたしの 姉さんだあよう(姉さんだよ)



「するってえと」=「と言う事は」
使用例: するってえと(と言う事はさ)
  こっちのが
    生姜の へえってる
(入っている) 黒飴なんだな?
      はあ 良かった
        見て貰って 助かったよう
(見て貰えて 助かったよ)
 どれもこれも みてくりが(見て呉れが)
   似てっからよ(似ているからさ)
     口に 入れてみねえと(入れてみないと)
       判らねえで(判らないで)
         ほとほと 困ってたんだあ(困っていたのだ)



「すんべえ」=「しよう」「するだろう」
使用例:
使用例:
「いい加減で(いい加減に) 御開きにすんべえ(御開きにしましょう)
「家に けえれば(帰れば) すんべえ(家に帰ればするでしょう)



移動します→






「そいからよ」=「それからさ」
「そいからよう」=「それからさ」
使用例:




使用例:
「唐揚げを 食いてえから(食べたいから)
  持って来てくれっか?(持って来てくれるか?)
    あっ そいからよ
      ビスケットも
        忘れねえでくれな
(忘れないでちょうだいね)
そいからよう
  何処を どう 歩いたんだかな
(歩いたのだかね)
    気が付いたら
      山から 下りてたんだあよう
(下りていたのだよ)
        あん時は(あの時は) 本当に 運が良かった」



「そいでよ」=「それでさ」
「そいでよう」=「それでさ」
使用例:











使用例:
「ああ ほんとだ(本当だ)
  こりゃあ(これは)
    ネジが 緩んでたんだあな(緩んでいたのだな)
      こら(ほら)
        こっちかたの(こちらの方の) 扉も
          あぶねえや…
(危ないわ…)
 ふうん、 さあて(さて)
   そいでよう おめえ(妻よ)
     外れちまったあ
(外れてしまった) 扉は
       どけへ やったのよ
(何処へ やったのさ)
         直してやっから(直してやるから)
           持ってこいよ(持って来なよ)
そいでよ!!
  お母ちゃんの奴
(俺の妻ったら)
    外れたあ(外れた) 食器棚の扉を
      うっちゃっちまったんだと!
(捨ててしまったのだって!)
        あで(何で) そう言う事に
          なっちまうかなあ!
(なってしまうかね!)



「そういや」=「そう言えば」
「そういやあ」「そう言えば」
使用例: そういやあ ついさっき 食ったっけな(食べたっけね)
  へへっ うっかりしちまったあ(うっかりしてしまった)
「うっかりっちゅうんじゃあ あんめえ!
  
(うっかりと言うのでは あるまい!)
    そういうのはよう!(そういうのはさ!)



「そうに」=「その様に」
使用例: 「ああ ほうか(そうか)
  ドライヤーを あてっときに(当てる時に)
    そうにすっと(その様にすると)
      上手く 巻けんだあな(巻けるのだね)



「そおっとく」=「そっとしておく」
使用例: 「ひとりに なりてえんだと(なりたいのだとさ) そおっとけ



「そけえ」=「そこへ」
使用例: そけえ 植えようと 思ってよ(思ってさ)
  昨日の内に おっこいで(漕いで=耕して) おいたのよ」



「そけえらじゅう」=「そこいら中」
使用例: 「ほったらかしに しといたら(しておいたら)
  そけえらじゅうに 広がっちまったあ(広がってしまった)
    見ろよ
      雑草べえ
(雑草ばかり) 生えてな(生えやがってね)
        一円にも ならねえや(ならないや)



「そっから」=「そこから」
使用例: そっから先が 難しいんだあよ(難しいのだよ)
  みんな そこで ぶっつくんだ(壁にぶつかるのだ)
    って 先生が 良く 言ってえたもの(言っていたもの)



「そのけん」=「そのくらい」
「そんくれえ」=「そのくらい」
「そんけん」=「そのくらい」
使用例:

使用例:

使用例:
「しんご君は 一級の プロだあからな(玄人だからね)
  そのけんの 修理は お茶の子さいさい だんべ(たやすいだろう)
そんくれえの事
  子供だって 出来やあ
(出来るわ)
「ああ そんけんで いいや
  今 使ってる いれもんに
(入れ物に)
    入れっからよ(入れるからさ)
       そんけん ありゃあ(あれば) 十分だ」



「それっぱかし」=「そればかり」
「それっぱかり」=「そればかり」
使用例: それっぱかしの物で えばるな(威張るな)



「それはそうとよ」=「それはそうとさ」
使用例: 「ふうん…
  そいじゃあ(それでは) あの人も
    色々と てえへんだったんべ
(大変だったろう)
      かええそうになあ…(可哀相にねえ…)
 ふんとう…
(本当…)
   そんな ひでえ事が(酷い事が)
     有ったなんてなあ(有ったなんてね)
       あたしは 全然
         知らなかっただあよう…
(知らなかったですよ…)

  ………
    それはそうとよ
      この店の ハンバーグは
        随分と くいでがあんな
(食い出が有るな)



「それよか」=「それよりか」
使用例: 「そんなんじゃあ(そんな物では)
  さみし過ぎらあ(寂し過ぎるわ)
    それよか
      こっちの曲の方が 良かんべ
(良いだろう)
「ほうか?(そうか?)
  でもよう(でもさぁ)
    そりゃあ(それは)
      葬式で流すような 曲じゃあねえでえ(曲ではないぜ)
        本当に そいで(それで) いいのかよ(いいのかな?)
「いいんだあよ(いいのだよ)
  あの人は ハワイが
    大好きだったんだあから
(大好きだったのだから)



「そんくれえ」「そのけん」 をご覧ください。
「そんけん」「そのけん」 をご覧ください。



「そんなこったろう」=「そんな事だろう」
使用例: そんなこったろうと 思った!
  あんなあ
(あんな) 虫のいい話
    あるわきゃあねえもの!
(有る訳が無いもの!)



移動します→






「だいな」=「だよな」
使用例: 「のりちゃんは どう思う?
  だいな
    のりちゃんだって
      花あ
(花を) 植えた方が
        いいと思うだんべ?
(良いと思うだろう?)



「〜ったって」=「〜と言ったって」
使用例:


使用例:




使用例:
「片付けろったって
  こんなに 散らかっていちゃあ
(散らかっていては)
    片付けようがねえや(片付け様が無いわ)
「拭くったって
  雑巾が ねえとな
(無いとね)
    ちりかみじゃあ(ちり紙では)
      間に合わねえ程(間に合わない程)
        おっこぼしたんだあから(こぼしたのだから)
「きれいったって
  おもてっかわだけじゃんかなあ!
(表側だけではないかな!)



「だらしがねえ」
  =「だらし(=しまり)+が(助詞)+ない(助動詞)」
  =「だらしない」
使用例: 「こいじゃあ(これでは) だらしがねえだんべ(だらしないだろう)
  着替えてっから(着替えてから) 行くだ(行くです=行きます)



移動します→






「ちいっとべえ」=「ちょっと+ばかり」=「僅か+ばかり」
使用例: 「塩を ちいっとべえ 貰える?
  米が
(ご飯が) 食いきれねえから(食べ切れないから)
    握って 夕飯(ゆうめし)に
      とっとくだあ
(取っておくです=取っておきます)



「ちったあ」=「ちっとは」=「ちょっとは」
使用例: ちったあ 犬の事も かんげてやれよう(考えてやれよ)
  置いてかれっかと(置いて行かれるかと) 思って
    悲しい顔して おめえを
(飼い主を)
      見てえるじゃんか(見ているではないか)



「動詞の連用形+ちまう」「動詞の連用形+じまう」 をご覧ください。



「◯◯ちゃあ◯◯」=「◯◯と言えば(と表現するならば)、◯◯」
「◯◯っちゃあ◯◯」=「◯◯と言えば(と表現するならば)、◯◯」
使用例:





使用例:
「部屋ん中が(部屋の中が)
  道路っから(道路から) 丸見えでよ(丸見えでさ)
    まあな、
      奥まった所よりかは
        人の目が あっから
(あるから)
          安心ちゃあ安心かもな」
ハンバーグっちゃあハンバーグだあけんど
  
(ハンバーグと言えばハンバーグだけれど)
    でも やっぱり なんとなく
      豆腐の味が すらあ
(するわ)
        … つましいや(つましいよ) (・ш・`) 肉くいてえ。



「動詞の連用形+ちゃっちゃあ」「動詞の連用形+じゃっちゃあ」 をご覧ください。



「ちゅうっくれえ」=「中くらい」
使用例: 「おじさんよ(八百屋の御主人よ)
  ちゅうっくれえの サツマは ねえの?(サツマイモは無いの?)
    こいじゃあ(これでは) 大き過ぎらあ(大き過ぎるわ)



「ちょいっと」=「ちょっと」
使用例: ちょいっと 留守に しただけなんだあで(しただけなのだぜ)
  入れ違いに
    そんとき
(その時) 来たんだな」



「ちょっとばかし」=「ちょっと+ばかり」=「少し+ばかり」
使用例: ちょっとばかし 出掛けて くっから(出掛けて 来るから)
  留守番を 頼むだあ(頼むです=頼みます)



移動します→






「時間+っから」=「時間+から(助詞)」
使用例:


使用例:

使用例:


使用例:




使用例:

使用例:


使用例:


使用例:


使用例:



使用例:




使用例:



使用例:
「眠れねえで(眠れなくて)
  朝早くっから
    起きてえるんだあよう
(起きているのだよ)
「会議は 幾時っから(何時からなの?)
  決まったら おせえてくれな(教えて頂戴ね)
四時っから
  相撲が やっから
(やるから)
    ラジオを 付けべえよ(付けようよ)
八月っから
  練習を 始めるんじゃあ
(始めるのでは)
    おぼいるのが(覚えるのが)
      てえへんだんべ(大変だろう)
        間に合うかよ」
十時っからの 夕食会 なんだと(なのだって)
  随分と 遅くっから やるんだあな(やるのだな)
さっきっから
  勝手口の戸を
    誰だか 叩いちゃあいねえか?
(叩いてはいないか?)
「ゆうめしを(夕飯を) あにに(何に) すっか(するか)
  昼間っから ずっと
    かんげえてるだ
(考えてるです=考えています)
「どうしょうもねえ(どうしようもない) 人だよ
  まいんち
(毎日)
    真っ昼間っから 飲んでるんだあでえ
(飲んでるのだぜ)
「せっかく 尋ねて来てもらったあのに
  わりいんだけんど
(悪いのだけれど)
    あたしは 今っから 出掛けなきゃあ(出掛けらければ)
       ならねえんだあよ(ならないのだよ)
始めっから やり直しだとよ(やり直しだとさ)
  こんくれえの(このくらいの) ズレなんか
    誰も きづきゃあしねえと
(気付きはしないと)
      思うんだけんどな(思うのだけれどな)
        棟梁は 厳しいや(厳しいわ)
「時間も 守らねえで(守らないで)
  後っから 来たくせに いいとこを みんな
    持って行っちまったじゃんか
      
(持って行ってしまったではないか)
途中っから 観始めたんで
  誰が誰だか わかりゃしねえ
(分かりはしない)



「活用の終止形が『る』で終わる動詞+っから」=「するから」「やるから」
  ★

  ★
踊るから観に来て」「回るから数えて」などの、「するから」「やるから」の意味。
使い方は標準語と同じです。
活用で「〜る」の形になる動詞の後に「から」を続ける時、
「る」を言わずに「っから」と言ってしまいます。
踊っから観に来て」「回っから数えて」「数えっから回れ!」となります。
使用例:
使用例:
使用例:

使用例:


使用例:


使用例:

使用例:


使用例:


使用例:

使用例:
使用例:

使用例:


使用例:

使用例:


使用例:
使用例:
濡れっから 傘を 持ってけよう(持って行けよ)
「そけへ(そこへ) すわっから(座るから) 開けてくれ」
「後で また 食べっから
  片付けねえでくれな
(片付けないで頂戴ね)
「けえりに(帰りに) よっから(寄るからさ)
  寝ねえで(寝ないで)
    待ってて欲しいんだけんど(待っていて欲しいのだけれど)
「へえきだあ(平気だ)
  始発に のっから(乗るから)
    余裕で 間に合うでえ(間に合うぜ)
「床でなんか(床でなど) ねっから(寝るから)
  風邪え(風邪を) ひくんだあよ(ひくのだよ)
「あんなあ所を(あんな所を)
  はしっから(走るから)
    怪我あ(怪我を)すんだあよ(するのだよ)
「昼過ぎまで いっから(居るから)
  それまでに 持って来て くれやあ(くれれば)
    本人が 受け取れるで(受け取れるぜ)
「すぐに かえっから(帰るから)
  きい(気を) つかあねえで(使わないで) いいよ」
「おじさんが 暇そうに 突っ立ってっから 用事でも 頼むべえ(頼もう)
「風邪が うつっから(移るから)
  近寄らねえでくれよう!(近寄らないで頂戴よ!)
「兄ちゃんが ボールを けっから蹴るからね)
  素手で 受け止めてみろ
    逃げるんじゃあねえで
(逃げるのではないぞ)
「そう言う 好い加減な事を すっから(するから)
  何時も 後で困った事に なるんじゃんかなあ(なるのではないかな)
「おめえにも(お前にも)
  くれてやっから(呉れてやるから=上げるから)
    もう 騒ぐなあ(騒ぐのではないよ)
「餅い(餅を) 焼いてやっから(焼いてやるからさ 食いに来いよ」
「花火を やっから(やるから)
  仏壇の ロウソクとマッチを 持ってくでえ(持って行くぜ)



「つがわるい」=「通が悪い」=「交通の便が悪い」=「不便」
使用例: 「空気は いいけんど(良いけれど)
  つがわりいからな(不便な所だからね)
    暮らすにゃあ(暮らすには)
      色々と 困ん事が あるで(困る事が 有るぜ)



「〜つくれ」=「動詞の連用形+て(接続助詞)+くれ」=「〜てくれ(してくれ)」
使用例:



使用例:

使用例:




使用例:
「意地悪しねえで(意地悪しないで)
  あたしにも その柿を とっつくれよう(採ってくれよ)
    あたしが 植えたあのに(植えたのに)
       ひでえことお すらあ(酷い事をするわ)
「暫く かしといつくれ(貸しといてくれね)
  必ず 倍にして けえすからよ(返すからさ)
「土産に もってっつくれ(持ってってくれ)
  おめえのために(お前の為に)
    今朝方 採って来たんだあ(来たのだ)
      ほれ(どうぞ)
        イナゴ ひとっぷくろ(一袋)
「みたらし(みたらし団子)
  かってきつくれたの?(買って来てくれたの?)
    うれしいよう(嬉しいよ)
      ちゃあ 入れっから(お茶を入れるから)
        今すぐ 食うべえ(食おう)



「【可能】を表現する動詞+っこねえ」
  =「やれる+事はない」=「やれる筈がない」 ※他人を評する時にのみ使用。
  ★ 標準語に見られる『動詞の連用形+っこない』=『なる筈がない』の表現も使います。
受かりっこねえ」「うまく行きっこねえ」「出来っこねえ」「叶いっこねえ」など。
使用例:

使用例:

使用例:



使用例:

使用例:
「子供の 足じゃあ(足では)
  行けっこねえ(行ける筈がないよ)
「大男の おめえになんか(お前になんか)
  着れっこねえだんべ(着られる筈がないだろう)
「ロバに 乗って来たの?
  そりゃあそうよ
(それはそうよ)
    馬じゃねえんだから(馬ではないのだから)
      長くは 走れっこねえやな(走れる筈がないわよ)
「相手は 巨人だあ(ジャイアンツだ)
  諦めろ 勝てっこねえ(勝てる筈がない)
「三百年は
  
出れっこねえんだから(出られる筈がないのだから)
    まあ 頑張れ」



「◯◯っちゃあ◯◯」「◯◯ちゃあ◯◯」 をご覧ください。



「〜っちゅう」=「〜という」
使用例:

使用例:


使用例:

使用例:
「もうすぐ 退院するっちゅうから
  お見舞いに 行きてえのよ
(行きたいの)
「いつもより 綺麗っちゅう事は
  じゅん君が 掃除してくれたんだんべ
(掃除してくれたのだろう)
    あの子は 几帳面だかんな(几帳面だからね)
「かんぴょう巻きっちゅうのは
  何処でも旨いな
(何処のお店の物でも美味しいね)
「東京が 暮らしいいと思って(暮らし易いと思って)
  甘く見ちゃあ いけねえよ(甘く見ては いけないよ)
    駅から 歩くっちゅう
      うちへは
(我が家へは)
        2時間くれえ(2時間くらい) かからあ(かかるわ)



「〜つった」=「〜と言った」
使用例: 「兄貴が 粗大ゴミを かたす(片づける)つったよな?」
「ああ つった



「つるっとく」=「吊るして置く」
使用例: 「外に つるっとけば すぐに 乾くだんべ(乾くだろう)



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「動詞の連用形+て(助詞)+えて」
  =「していて」「やっていて」
使用例:
使用例:

使用例:
使用例:

使用例:


使用例:
「怪しいのが(怪しい人が) ウロウロしてえて 困らあ(困るわ)
「よっぱれえが(酔っ払いが) 道で 寝てえて
  踏んづけちまった
(踏み付けてしまった)
「こんなに沢山 着てえて 暑かねえの?(暑くないの?)
「遅くまで(遅い時間まで) やってえて
  身体を こわしゃしねえか?
(壊しはしないか?)
「ああ まだ バスが 走ってえて 助かった
  危なく あるって(歩いて)
    けえるところだったあ(帰るところだった)
「そんなもの 習ってえて 楽しいのかよ(楽しいの?)
  あたしには さっぱり 分からねえや(分からないわ)



「動詞の連用形+て(助詞)+える」
  =「している」「やっている」
使用例:

使用例:




使用例:
使用例:

使用例:

使用例:
「怪しいのが(怪しい人が)
  ウロウロしてえるだんべ(ウロウロしているだろう?)
「死んだあ様に(死んだ様に) 寝てえるなあ…
  ……………………。
    …………………………………。

      ほんとに(本当に)
        死んでや しねえよなあ?(死んでは いないよねえ?)
「おかしな物を(変な服を) 着てえるじゃんか(着ているではないか)
「ほうよう(そうよ)
  飽きもしねえで(飽きもしないで) やってえるよ」
「バスが 幾時っから(何時から) 走ってえる
  バス停 行って
(バス停に行って) 確かめて くらあ(来るわ)
「あのこは(あの娘は)
  なげえ事(長い事) フラメンコを 習ってえる
    あのこに しちゃあ
(あの娘に しては)
      良く 続いてらあな(続いているわな)



「動詞の連用形+て(助詞)+えると」
  =「していると」「やっていると」
使用例:
使用例:

使用例:

使用例:
使用例:

使用例:
「ウロウロしてえると 怪しまれんぞ!(怪しまれるぞ!)
「廊下でなんか 寝てえると
  風邪え 引くでえ!
(風邪を 引くぞ!)
「あけえのを(赤いのを) 着てえると
  めだっちまうから
(目立ってしまうから) 嫌だ」
「二十四時間 やってえると 助かるんだけんどな(助かるのだけれどね)
「でもよ(でもさ)
  それは バスが 走ってえるとしたらの 話だあで(話だぜ)
「あの先生に 習ってえると
  時々 トイレットペーパーを くれたりするでえ
(呉れたりするぜ)



「動詞の連用形+て(助詞)+えれば」
  =「していれば」「やっていれば」
使用例:

使用例:


使用例:

使用例:


使用例:


使用例:
「ウロウロしてえれば
  誰かしら めっけて くれんべ
(見つけて くれるだろう)
「無理して てつだあなくったって いいよう(手伝わなくても 良いよ)
  病み上がり なんだから
    ひとしさんは 寝てえれば いいんだあよう
(良いのだよ)
「こんだけ(これだけ) 着てえれば
  寒かねえだんべ
(寒くはないだろう)
「店が やってえれば
  いつもの 幟(のぼり)が
    でてえるはずだよなあ
(出ているはずだよねえ)
「この 通りにも バスが 走ってえれば
  とおまあり しねえで
(遠回りしないで)
    済むんだけんどなあ!(済むのだけれどねえ!)
「二十年も 習ってえれば 上手くも ならあな(なるわな)



「動詞の連用形+て(助詞)+えろ」
  =「していろ」「やっていろ」
使用例:

使用例:


使用例:

使用例:
使用例:
使用例:
「見張りをしてえろ
  って 親父に 頼まれたあのよ
(頼まれたのさ)
「おめえは(お前は) 邪魔だあから(邪魔だから)
  寝てえろってえ(寝ていろと)
    言ったあじゃんかなあ!(言ったではないかな!)
「貸してやっから(貸してやるから)
  こいでも(これでも) 着てえろ
「3時までは 宿題を やってえろよ」
「ずっと 走ってえろ!」
「この野郎… 見てえろ



「動詞の連用形+て(助詞)+っから」=「してから」「やってから」
使用例:



使用例:

使用例:
使用例:










使用例:


使用例:
「豆はよう(豆はさ)
  暫く 水に つけとくと いいで(浸けておくと 良いよ)
    そう(その様に) してっから うでっと(茹でると)
      早く やっこくならあ(柔らかくなるわよ)
「あさめし(朝飯)食ってっから
  出掛けようじゃんか
(出掛けようではないか)
「裏を 始末してっから 表を 縫うんだあよ(縫うのだよ)
「あんだ こりゃあ(何だ これは)
  キャベツが かてえ(硬い)
    よう(ねえ)
      おめえ(お前)
        これは どうやって 作ったのよ(作ったのさ)
 えぇ? あんだと?(何だと?)
   おめえよう!(お前さんよ!)
     勘弁してくれよう!(勘弁してくれよ!)
  ここに ちゃんと
    かやくを 入れてっから
湯を 注げ って(注いでください って)
      書いてあんじゃんかよう!(書いてあるではないかよ!)
「自分で やってみてっから
  文句を 言えってんだあ
(言えと言うのだ)
    なあ!(ね!=同意を求める)
「家に 着いてっから 気が付いたんだと(気が付いたのだとさ)
  どうせ 電車の中にでも 置き忘れたんだんべ(置き忘れたのだろう)



「でてえる」=「出ている」
使用例: 「ほうだ(そうだ) ゆりちゃん
  もう 裏山に
    ミョウガが
      でてえる頃だあでえ
(出ている頃だぜ)
 …そういやあよ(そう言えばさ)
   去年は 余所の人が 勝手に
     やまあ へえって
(山に入って)
       粗方 採って行っちまってなあ!
         (採って行ってしまってな!
           =採って行ってしまったよね!)
  ありゃあ
(あれは)
    悔しい思いを したあ(した)
   よう(ねえ)
     今っから(今から) ふたありで(二人で) 行って
       粗方 採って来ちまおうか
(採って来てしまおうか)



「ででっぽいぽい」=「山鳩の鳴き真似」
「ででっぽー」=「山鳩の鳴き真似」
使用例: 「ほら
  ででっぽいぽいって 鳴いてら
(鳴いているわ)
    ありゃあ(あれは)
      駅に いんのとは(駅に居るのとは=ドバトとは)
        違うで(違うぜ)
          ヤマバトだあ(キジバトだ)



「てんとう ひと は くわず」=「天道は人を食わず」=「お天道様は人間を虐めない」
  ★ 日照り続きで農作物に悪影響が及び困っている時に、
「希望を捨てるな」と言う意味で、
祖母の姑(私の曾祖母)が良く口にしていたそうです。



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「どうしたって」=「どう+したって」=「どうやったって」
  ★


  ★
標準語で使われる「どうしたって」=「どうしたって」(例えば
「奴がどうしたって?」「どうしたって、それがさ…」等)とは別物で、
どうやったって」の意味で「どうしたって」を使います。
標準語の「どうやったって(どうやったって)と同じイントネーションで
「どうしたって」と発音します。
使用例: 「だましだまし
  みんなに付いて
    やってきたあけんど
(やって来たけれど)
      もう 無理だあ(無理だ)
 こんだの(今度の) はっぴょうけえの(発表会の) 曲は
   あたしには 難しすぎらあ
(難しすぎるわ)
     どうしたって 指が
       こんがらがっちまって
(こんがらがってしまって)
         上手く 弾けねえだ(弾けないです)



「どうに」=「どの様に」
使用例: 「よう(ねえ)
  あっちゃあ(あっちは) 玄関だあでえ(玄関だぜ)
    土間へ
      おっこっちまいやしねえか?
(落ちてしまいはしないか?)
 え? しんぺえいらねえの?(心配いらないの?)
   どうに いごくのよ…(動くのよ…)
     気になっから(気になるから)
       じっと 見とくだあ(見ておくです=見ておきます)

  やだよう!
(嫌だよ!)
    スレスレんとこで(スレスレの所で)
      こっちい(こっちに) ふりけえって(振り返って)
        戻って来やがった!
          おそろしい
            掃除機だあなあ!
(掃除機だな!)



「どうにしたって」=「どの様にしたって」=「どの様にやったって」
使用例: 「ちげえもんに(違う物に)
  作りかえんなら(作り変えるなら) まだしも
    こりゃあ
(これは) もう 手遅れだあよう(手遅れだよ)
 どうにしたって
   元へは 戻せねえでえ
(戻せないぜ)
  こんなに 裾を
    短く 切っちゃっちゃあ
(切ってしまっては)
      どうにも 直し様がねえだ(直し様がないです)



「どけえ」=「どこへ」
使用例: 「あたしも 耄碌したもんだな(耄碌したものだな)
  どけえ しまったんだか(仕舞ったのだか)
    思い出せねえ(思い出せない)



「どっから」=「どこから」
使用例: 「いってえ(一体) どっから 漏れてるんだんべ(漏れているのだろう)



「どのうする」=「作物の育ちが鈍る」
使用例: 「今年は どこも(どこの畑も)
  どのうしてるとよ
(どのうしているとさ) 困ったもんだ」



「どのけん」=「どのくらい」
「どんくれえ」=「どのくらい」
「どんけん」=「どのくらい」
使用例:


使用例:




使用例:
どのけん 置けんの?(保存して置けるの?)
  冷蔵庫へ 入れとかなきゃあ(入れておかなければ)
    持たねえだんべ?(日持ちしないだろう?)
「こっちい(こっちに) 送りっ付けても(送り付けても)
  かまあねえけんどよ(構わないけれどさ)
    どんくれえの物よう(どのくらいの物なの?)
      あんまり でかくっちゃあ(でかくては)
        玄関を 通らねえでえ(通らないぜ)
「これか?
  ハモニカの 練習をした 後にな
(後にね)
    どんけん うまく(上手に) 吹けたかを
      丸バツと正の字 書いて
        記録してえるんだあよ
(記録しているのだよ)



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「なぜっと」=「撫でると」
使用例: 「膝が
  いてえんだけんど
(痛いのだけれど)
    なぜっと
      少しは 楽だあ
(楽だ)



「なりまくどうす」=「異常に怒鳴り捲る」
  ★ 語源は「怒鳴り+捲り+恫す(おどす)」かもしれません。
使用例: 「いい大人が なりまくどうしやがって
  みっともねえったらねえや!
(見っとも無いったら無いわ!)



「〜なんざ」=「〜なんか」
使用例: 「あたしなんざ
  頑張って 師範の免許を 取ったんだあでえ
(取ったのだぜ)



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「ねのごんげん に いった」
  =「子ノ権現に行った」
  =「寝の権現に行った」
  =「ぐっすりと良く眠った」
  ★ 『子ノ権現』は埼玉県飯能市に在る「天龍寺」に祀られている『足腰守護の神様』です。
調べてみましたが、由来や御利益の中に『眠り』に関する物は見当たりませんでした。
「子(ね)」と「寝」を引っ掛けた、言葉遊びの類だと思います。



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「ばかみた」=「馬鹿を見た」=「馬鹿な目に遭った」=「損をした」
使用例: 「中止に なったあのを(なったのを)
  知らねえでよ(知らないでさ)
    あたしだけ 公民館に
      行っちまったんだあよ
(行ってしまったのだよ)
        まあったく(全く) ばかみた



「はなしだな!」
  =「あの人(事)は醜態を晒しているので、皆の話題になるようだな!」
使用例: 「ほおっときゃあ(放っておけば) いい物を
  あんて
(なんて) 馬鹿な事を
    したんだかなあ!
(したのだかな!) はなしだな!



「はなっから」=「端から」
使用例: 「ひとを(他人を)
  みてくりで(見て呉れで) 判断する人 だあから(だから)
    はなっから 見下してるんだあよ(見下しているのだよ)



「はんぶんつ」=「半分ずつ」
「あによう!(何よ!)
  でけえ(でかい) どら焼きを
    くれたあじゃんかなあ!
(呉れたではないかな!)
 やだよ!(嫌だよ!)
   うんと(とても) おめえよ!(重いよ!)
     餡子が いっぺえ(いっぱい)
       へえってるに(入っているに)
         ちげえねえや(違いないわ)
  こりゃあ(これは)
    とてもじゃねえけんど(とてもではないけれど)
      あたし 一人っきりじゃあ(一人きりでは)
        食いきれねえでえ(食いきれないぜ)
   はんぶんつにして
     誰かと 一緒に
       食うようだ
(食わなければならない事態だ)



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「びっくらこいた」=「びっくりした」
使用例: 「つい さっきまで
  この部屋に いたんだけんどな
(居たのだけれどね)
    おきへ(奥へ)
      引っ込んじまったよ(他の部屋へ行ってしまったよ)
 急に 知らねえ人べえ来て(知らない人ばかり来て)
   びっくらこいたんじゃねえかな(びっくりしたのではないかな)



「ひとつっつ、ふたつっつ、みっつっつ、
   よっつっつ、いつつっつ、むっつっつ、
    ななつっつ、やっつっつ、ここのつっつ、じっつっつ」

  =「〜づつ」
使用例: 「ヘルパーさんが
  肉まん と あんまん を
    ふたつっつ 買って来てくれたあでえ
(買って来てくれたぜ)
      ありがてえなあ(有難いなあ)
 ほれ(ほら) ばあさま
   あったけえ内に
(温かい内に) 食うべえよ(食べようよ)



「ひとっつぶ、ふたっつぶ、みっつぶ、
   よっつぶ、いつっつぶ、むっつぶ、
    やっつぶ、じっつぶ」

  =「〜粒」
  ★ 「7粒」と「9粒」は、標準語通りに「ななつぶ」「きゅうつぶ」と言います。
使用例: 「夜はな(夜はね)
  この あけえのを(赤い薬を)
    みっつぶ 飲め って
      先生に 言われてるだあ
(言われてるです=言われてます)
 それにしても
   きしょくわりい
(気色悪い) 色だな」



「ひとっつも」=「ひとつも」
使用例: 「一人で
  さがしゃあ いいじゃんか
(探せば 良いではないか)
    お父さんの テレビの リモコンが 無くなったって
      あたしは ひとっつも 困る事が
ねえだ(無いです)
「頼むから 探してくれよう(探してくださいな)
  座椅子に ケツが(尻が)
    ひっついちまってて(くっ付いてしまっていて)
      動けねえんだあよう(動けないのですよ)



「ひとっぷくろ、ふたっぷくろ、みっぷくろ、
   よっぷくろ、いつっぷくろ、むっぷくろ、
    ななっぷくろ、やっぷくろ、きゅうっぷくろ、じっぷくろ」

  =「〜袋」
  ★ 「その先は?」と祖母に訊いたら、
「そんな上まで かぞえたこたあ(数えた事は)ねえから しらねえよ くだらねえな」
と、ちょいキレられました。
使用例: 「へえ
  こりゃあ
(これは) うめえや(旨いわ)
    店員さん
      そいじゃあよ
(それではさ)
        じっぷくろ 売ってくれ」



「ひとりっつ、ふたりっつ、さんにんっつ、
   よにんっつ、ごにんっつ、ろくにんっつ、
    しちにんっつ、はちにんっつ、きゅうにんっつ、じゅうにんっつ」

  =「〜人づつ」
「さんにんつ、
   よにんつ、ごにんつ、ろくにんつ、
    しちにんつ、はちにんつ、きゅうにんつ、じゅうにんつ」

  =「〜人づつ」
  ★ 「ひとりつ」「ふたりつ」と言う言い方は有りません。
使用例: 「観光バスで
  ふたりっつに 座らされてな
(座らされてね)
    隣が 山田さんで 良かったよ
      しらねえ人じゃあ
(知らない人では)
        くつろげやしねえ
(くつろげはしない)



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「ふたっことめには」=「二言目には」
使用例: 「口を ひらきゃあ(開けば) 自慢話〜
  ふたっことめには
    うちの主人は〜 うちの主人は〜
      しいじゅう
(始終) えらぶってら(偉ぶっているわ)



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「へだあくそだあ」=「屁だ糞だ」=「つべこべ」
使用例: へだあくそだあ 言ってねえで(言ってないで)
  有難く もらやあ(貰えば)
    いいじゃんかなあ!(いいではないかな!)



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「ほいでよ」=「それで(接続詞)+さ(終助詞)」=「それでさ」
「ほいでよう」=「それで(接続詞)+さ(終助詞)」=「それでさ」
使用例:



使用例:
ほいでよ
  この後は どう 縫うのよ
(縫うの?) おばあちゃん
    しらばっくれてねえで
(しらばくれてないで)
      早く おせえてくれよう(おしえてちょうだいよ)
「そうなんだあよう(そうなのだよ)
  大変な事を しちまってよう(してしまってさ)
    そうよう(そうよ)
      ほいでよう
        今 うちじゅうで
(家中で=家族みんなで)
          あたまあ さげて(頭を 下げて)
            回ってるんだあ(回ってるのです)



「ほうか」=「そう(副詞)+か(終助詞)」=「そうか」
使用例: 「子供は みんな 元気か?
  ほうか
    そいじゃあ
(それでは)
      おめえは(お前は) 幸せだあな(幸せだな)



「ほうかよ」=「そう(副詞)+か(終助詞)+よ(終助詞)」=「そうかよ」
「ほうかよう」=「そう(副詞)+か(終助詞)+よ(終助詞)」=「そうかよ」
使用例: 「あによ(何よ) やっといてくれたの?
  ほうかよう
    嬉しいじゃんかなあ
(嬉しいではないかな)
 そいじゃあ(それでは) おめえに(お前に)
   小遣いを やるようだ(上げる事態だ=上げる必要が有る程だ)



「ほうげえもねえ」=「法外もない」=「はなはだしく法外」
  ★ 祖母の父親が良く使っていたそうです。
「ありゃあ どういう意味だったんだんべ」と祖母が言うので、
調べて教えてあげました。エヘン。
使用例: 「あんちゅうことだ!(何と言う事だ!)
  消費税率が?! ほうげえもねえや!」



「ほうだ」=「そう(感動詞)+だ(助動詞)」=「そうだ」
使用例: 「あんだっけかなあ…(何だっけな…)
  塩も 酒も
    カゴへ 入れたんべ?
(入れたろう?)
 へぇーっと…
   野菜だったけか…?
(野菜だったけ…?)
     いや
       食いもんじゃねえんだ…
(食い物ではないのだ…)


 ハッ
   ほうだ 思い出した!
     ラップを 買うんだあよう!
(買うのだよ!)



「ほうよ」=「そう(副詞)+よ(終助詞)」=「そうよ」
「ほおよ」=「そう(副詞)+よ(終助詞)」=「そうよ」
使用例:


使用例:
ほうよう
  あの頃は どこでも
    みんな 苦労したあ」

「こいじゃあねえよ!(これではないよ!)
  ほおよ
    おくっかたに
(奥の方に)
      隠してあんだんべ?(隠してあるだろう?)
 ほおよう
   その煎餅の缶の中に 全財産が 入ってらあ!
(入ってるわい!)



「ほんに」=「本当に」
使用例: ほんに 困った
  どうやって 隠すべえ
(隠そう)



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「みたこたあねえ」=「みた事は無い」
使用例: 「みんな ひとつくれえは(一つくらいは)
  観た事がある ちゅうけんど(と言うけれど)
    あたしは ひとっつも(一つも)
      みたこたあねえ(観た事は無いぜ)



「みたこたねえ」=「みた事ない」
使用例: 「あんな 逃げ足の
  はええひとは
(速い人は)
    みたこたねえ(見た事ないわ)



「〜みっと」=「〜みると」
使用例:

使用例:

使用例:


使用例:
使用例:
「こうしてみっと
  なかなか いいもんだあな
(良い物だな)
「食ってみっと
  以外に うめえよ
(旨いよ)
「ちゃあんと(ちゃんと)
  先生に 習ってみっと
    奥が ふけえ
(深い)
「おめえも 病気してみっと 分からあ(分かるわ)
「時間があったら
  やってみっと いいで
(いいぜ)



「みてえっと」=「見ていると」
使用例: 「ジーっと 回りを みてえっと
  みんなの性格が 分かって おもしれえで
(面白いぜ)



「みんなして」=「みんなで」
使用例: みんなして 責めちゃあ(責めては) かええそうだよ(可哀想だよ)



「みんなんじゅう」=「みんな中」
  ★ 「クラス中で盛り上がる」「マンション中に響き渡る」などと同じ表現です。
使用例: みんなんじゅうで お祝いしたらしいで(お祝いしたらしいぜ)



「みんべえ」=「みよう」「みるだろう」
使用例: 「試しに 持って帰ってみんべえ
=「試しに 持って帰ってみよう
使用例: 「めんどくさがりったって(面倒臭がりと言ったって)
  自分宛ての 小包くれえは(小包くらいは)
    さすがに 開けて みんべえ?」
=「流石に開けてみるだろう?」



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「むねっくそがわるい」=「胸糞(むなくそ)が悪い」
使用例: 「邪魔ばあかり(邪魔ばかり)
  されたあ(された)
    むねっくそがわりいや」



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「めえぐりまわる」=「ぐるぐる回る」
使用例: 「その場で 20回
  めえぐりまわってっから
(ぐるぐる回ってから)
    ゴールまで 走るんだあでえ!(走るのですよ!)
 あっ!
   よう よう!
(ちょっと ちょっと!)
     山田あ!!(山田君!!)
       おめえ
(お前) そっちい(そっちへ) 行ったら
         スタート地点に
           戻っちまうでえ!!
(戻ってしまいますよ!!)



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「やきやきする」=「焦ってイライラする」
使用例: 「よう!(おい!)
  こっちゃあ(こっちは) 急いでんだあでえ!(急いでるのだぜ!)
    あたしに 付いて きてえんなら(来たいのなら)
      サッサと あるってくれよう!(歩いてくれよ!)
 まあったく(全く)
  フラフラ フラフラ
    野良犬みてえに(野良犬みたいに)
      道草べえしやがって(道草ばかりしやがって)
  おめえに(お前に) 付き合ってっと(付き合っていると)
    やきやきすらあ!(焦ってイライラするわ!)



「やっから」=「やるから」=「上げるから」
使用例: 「お姉ちゃんには 後で 内緒で やっから
  今は 我慢してえろ
(我慢していろ)
「うん 分かってえるよ
(分かっているよ) お母さん
…あたしの妹ったら 貰えるまで 大泣きして    
どうしようもねえ子だあな…  
(どうしようもない子だな…)
 ……………。
   よう
(ねえ) お母さん
     そのかありと言っちゃあ
(その代わりと言っては)
       なんだけんど(何だけれど)
         あたしには その飴玉
           後で
             ふたっつ
(二つ)
               くれっか?(くれるか?)



「やなこった」=「嫌な事だ」=「そんな嫌な事案はお断りだ」
使用例: 「会長役だと!? やなこった
  百万
(百万円) 積まれたって
    やらねえよ!
(やらないよ!)
      あたしは 今
        詩吟を おぼいるんで
(覚えるので)
          まいんちまいんち(毎日毎日)
            忙しいんだあ!(忙しいのだ!)



「やよ」=「嫌よ」
使用例: やよ! あたしは 行かねえよ!(行かないよ!)



「やんねえ」=「やらない」
使用例: 「ううん あたしは やんねえ
  綺麗に並べて あんじゃんか
(あるではないか)
    姉さんが かたしたんじゃねえの?(片付けたのではないか?)



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「ゆでっと」=「茹でると」
使用例: 「焼くよか(焼くよりか)
   ゆでっと うめえからよ(旨いからさ)
     試してみろよ」



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「よええものいじめ」=「弱い者いじめ」
使用例: よええものいじめ(弱い者いじめを)
  するなんざ(するなどは)
    碌でもねえ(碌でも無い)



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「動詞の連用形+て/で(助詞)+らあ」
  =「動詞の連用形+て/で+るわ」=「〜しているわ」
使用例:


使用例:
「みんなで 馬鹿にすっから(馬鹿にするから)
  ほれ見ろ
    怒ってらあ
(怒っているわ=怒っているよ)
「早速 開けて
  飲んでらあ

    (飲んでいるわ=飲んでいますよ) へへへ…」



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「わきゃあねえ」=「わけは無い」
使用例: 「これっぽっちの事
  わきゃあねえじゃんかなあ
(訳は無いではないかな)



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